奴田原文雄選手は「まだまだ課題はあるが…」
今年98回目を数える「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」は、通常ならちょうど今頃アメリカ独立記念日前の週末に開催されるはずで、当初は6月28日(日)が決勝日となっていた。しかし、今回の新型コロナウィルスの影響で開催日を約2か月遅れの8月30日(日)へ変更し、さらに無観客での開催へと変更になっている。
2年前にはフォルクスワーゲンのEVである「I.D. R Pikes Peak」が7分台に入る驚愕のタイムで優勝しているが、酸素が薄くなる高山での出力低下が起きる内燃機関に比べ、電気自動車のほうが有利と言われる。
今回は2012年に10分15秒のタイムでEVクラス優勝した奴田原文雄選手。トヨタ86 をベースにTRDが100台限定で販売した「TRD 14R-60」を使って2016年に参戦した際は、12分33秒139であった。それ以後、天候悪化の影響で決勝レースで山頂まではたどり着いていない。このシェイクダウンを終え「できれば10分は切りたいんだけどねぇ。まずは完走したいね」。
車両はこの後すぐにカラーリングを進めると同時に国内でできる台上チェックを行い、7月に入るとすぐにアメリカに送られることとなる。この後は、パイクスピークのレースウィークで現地に入ってさらにセッティングを煮詰めていくこととなる。