災害時の避難場所にもなり得るクルマ
コロナウイルス禍の影響で「災害の際に三蜜の恐れがある避難所への避難は避けたい」ということもあり、車中泊に適したミニバンへの注目が高まっているようだ。ここではいくつかの要素から車中泊に適したミニバンを挙げてみたい。
悪路走破性 デリカD:5
災害時に道路状況が悪くなった際に悪路走破性の高いミニバンは有難い。この観点であれば「ミニバンに軸足を置いたSUV」と言えるデリカD:5が真っ先に選択肢のひとつとして上がる。
デリカD:5はSUVに匹敵する高い悪路走破性だけでなく、2列目シートがベンチシートになる8人乗り仕様なら、シートのフルフラット機能に加えシートの厚みもある方なので寝心地がいい点も魅力だ。
寝やすさ フリード+
手中泊の際の寝やすさを重視するならマットを敷く前提でフラットなスペースが広いクルマが欲しい。
この点を重視するなら5人乗りの2列シートミニバンとなるが、フリード+は2列目シートを前方に倒しボードでラゲッジスペースとつなぐと、ボディサイズの割に広いフラットなスペースが出現する。
さらにこの状態だとラゲッジスペースの下側が荷物置き場として使えるので、荷物の整理がしやすい点も嬉しい
電気が使える アルファード&ヴェルファイア ハイブリッド
車中泊の際に電気が使えれば調理やパソコン仕事などできることは大きく広がる。クルマで電気を使うならEVやプラグインハイブリッドが理想だが、それらのシステムを採用している新車のミニバンは残念ながらない。
そのため1500Wの100V電源があるハイブリッドのミニバンが対象になり、その中ではオプションで100V電源3個が選べるアルファード&ヴェルファイア ハイブリッドがイチオシだ。
アルファード&ヴェルファイア ハイブリッドは100V電源に加え、2列目がキャプテンシートとなる7人乗り、ベンチシートとなる8人乗りともに1列目、2列目、3列目の座面までを長くフラットにできるので、アルファード&ヴェルファイアという車格も含めて快適に就寝できそうだ。
ポップアップルーフ ベンツV220dマルコポーロホライゾン
1995年登場のボンゴフレンディで話題になったポップアップルーフはオープンにすると屋根裏部屋のようなスペースができるのに加え、ポップアップルーフへの出入り口を使うと室内高が高くなり着替えなどに便利なので、車中泊をするにはあったら嬉しい装備だ。
現在日本車のカタログモデルでポップアップルーフがあるクルマはないのだが、意外にもベンツV220dのマルコポーロホライゾンというモデルはポップアップルーフ付だ。
V220dマルコポーロホライゾンはポップアップルーフと3列目シートをフラットにすると最大5人が就寝できるのに加え、立派なテーブルやアウトドアの際に日よけとして使えるサイドオーニング、サブバッテリーも装備している。このあたりを総合すると938万円という価格は決して高くないと言えるのかもしれない。