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「22B」「S209」「レガシィのWRCマシン」! STIギャラリーがスバリストならずとも「お宝だらけ」だった!

新しい生活様式に合わせて土日のみオープン

 SUBARUのモータースポーツやカスタマイズパーツ、コンプリートカー開発などを担うスバルテクニカインターナショナル(略称、STI)を知らないというスバリスト(スバルファン)はいないだろう。そのSTIの本拠地に隣接しているのが「STIギャラリー」と呼ばれる施設で、STIの歴代マシンやパーツなどを間近に見ることができる場所として、スバリストなら一度ならず何度も訪れたい聖地となっている。

 現時点での常設展示としてはSTIにWRC初勝利をもたらしたレガシィRSなどのモータースポーツ車両が中心で、多数のトロフィーも展示される。中には手に取って記念撮影可能なものもあるというのはファンにとって一生の記念になりそうだ。実際、海外から訪れたるファンも多く、ゲームの中でしか知らなかったSTIの伝説的コンプリートカー「インプレッサ22B STI Version」をじっと見つめ感涙するスバリストも少なくないそうだ。

 そんなSTIギャラリーは新型コロナウイルスの影響でしばらく閉鎖されていたが、2020年7月1日より営業再開している。新しい生活様式に合わせて入場者数を制限するなどしているが、貴重なマシンへの乗り込み体験などはスタッフの消毒作業などにより対応可能となっているのは嬉しいところ。

 なお、そうした対応の関係もあり、当面は営業するのは土日のみ、営業時間は10時〜17時となるという。ちなみに、入場料は無料だが、駐車場は用意されていないので、公共交通機関を利用するなどして訪れたい。

企画展「TRY&ERROR 創造の軌跡」

 さて、STIギャラリーでは再開を祝うかのように新しい企画展「TRY & ERROR 創造の軌跡」が始まった。そのメインテーマとなっているのは、2019年に北米市場でローンチされたコンプリートカー「S209」。

 STIコンプリートカーとして北米に初めて投入されたモデルであり、また初めてSTIがマニュファクチャラー(製造者)となった記念すべきマシンでもある。それだけに、多くのトライ&エラーが繰り返されたということで、そうしたエンジニアの苦労やSTIの成長が感じられる展示となっており見ごたえは十分。

 なにより、北米専売で日本ではまず見る機会がないであろうコンプリートカー「S209」に触れることができるというのは、おそらくここでしかできない体験。265幅のタイヤを収めるためのワイドボディや、フロントのカナード、リアのカーボンウイングといったエアロパーツのディテールまでなめるように見ることができるのだ。タイミングが合えば専用レカロシートに座ることも可能かもしれない。

 さらに貴重な機会といえるのは、このコンプリートカーに使われているフレキシブルタワーバー、ドロースティフナー、専用サスペンション、ターボチャージャー、エアクリーナー、フロントフェンダーといったパーツの単体を、エンジニアのメッセージと共に見られること。ターボチャージャーにHKSのロゴが入っているのを確認すれば、ジャパンパワーを感じることもできるだろう。

STIの思いはユーザーが満足すること

 そのほか、STIの未来を示すインスタレーションも企画展には展示されている。とくにSTI全社員を対象とした「あなとにとって理想の運転とは」というテーマに対する直筆メッセージによる展示は、STIファンならじっくりと読みたくなる内容。

 そのインスタレーションの横には2018年の東京オートサロンでお披露目されたコンセプトカー「SUBARU VIZIV PERFORMANCE STI CONCEPT」が展示されているのも、コンプリートカーだけでなく、モータースポーツ活動やカスタマイズパーツの開発に伴うトライ&エラーが生み出す未来を示していると感じられた。

 まだまだ新型コロナウイルスを完全に克服したわけではなく、いろいろと気をつけながら行動していく必要はあるが、スバリスト、STIファンであれば営業再開したSTIギャラリーに是非とも足を運んでもらいたい。

【詳しくこちら】

■STI Gallery
所在地:東京都三鷹市大沢3-9-6
HP:https://www.sti.jp/gallery/

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