近年は市販車両を積極的にリリース
レース部門の「マクラーレン・レーシング」に対して、ロードカー部門は「マクラーレン・オートモーティブ」と言い、グループ内ではあるが別組織だ。前身となるのは、高性能市販車の開発を目的に1990年に設立された「マクラーレン・カーズ」。「マクラーレン・オートモーティブ」はマクラーレンF1が成功したのちに、規模を拡大すべく2009年に組織を変更してスタートした会社となる。
2011年には“オートモーティブ”として初の市販車「MP4-12C」を発売。
その後「540C」「650S」「P1」「セナ」「GT」そして「スピードテール」など精力的に新型車をリリース。市販スーパーカーとしては新参メーカーながら「フェラーリ」や「ランボルギーニ」と肩を並べるほどの人気となっているのは、レースでの圧倒的なネームバリューのおかげといっていいだろう。
自動車以外の分野にも貢献
さらに現在、マクラーレングループを構成する主力企業は「マクレーレン・レーシング」「マクラーレン・オートモーティブ」のほかにもう1社ある。それが「マクラーレン・アプライド・テクノロジー」だ。
同社はマクラーレンがF1マシン開発で培った技術を、さまざまな分野に応用(アプライ)することで新しいビジネスにつなげる会社。「システム」「デザイン」「プロダクト」がその柱で、他企業と組んで取り組み、研究・開発を進めるのだ。その対象はクルマ関連だけでなく、システム構成、医療やスポーツ、そしてエネルギー関連と多岐にわたるのだ。
ちなみに、ベビーカーブランドで知られるイギリスの保育用品メーカー「MACLAREN(マクラーレン)」は、名称が同じだけであり関係はまったくない。