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一度味わうと普通のシートに戻れない! 「疲労」にも「腰痛」にも効く有名カスタムシートへの交換がいいことずくめ

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TEXT: 岡田幸一  PHOTO: Auto Messe Web編集部

シートがカラダに合わない? そんなストレスも一気に解消!!

 長く愛車に乗っていると、経年劣化で徐々にヘタってくるのがシート。いくら丁寧に乗っていても、表皮はうす汚れ、よく擦れる部分はホツレが出たり、なかのスプリングやスポンジもクッション性が悪くなってくる。

 シート自体はある日突然に故障するというものではないが、シートがヘタると知らず知らずのうちに座り心地に違和感を感じたり、疲れや腰痛が出やすくなってくる。長距離ドライブともなると、シートがカラダに合わなくなるストレスは相当なもの。

 そんなときの対処法はいくつか考えられるが、手っ取り早くシートカバーをつけるのもアリだし、専門者に補修を依頼したり、純正の新品と交換するのも手だ。しかし、同じ費用をかけるなら、スポーツシートやバケットシートと呼ばれるカスタムシートに交換するのもイイだろう。「いつかはバケットシートに交換したい」という夢や憧れを持っている人もきっと多いはず。

 ここではカスタムシートにはどんな種類があって、そのなかから何を選べばいいのかを調べてみた。

カスタムシートの世界観

 自動車を運転するとき、常にカラダに触れているパーツのひとつがシート。普段からあたりまえのように接しているので、深く考える機会は少ないかもしれない。人によっては「シートなんて何でも同じだ」という意見もあるだろうが、果たしてそうだろうか?

 あとでも触れるが、カスタムシートで不動の人気ブランドとして有名なのが『レカロ』と『ブリッド』。もちろんほかにもたくさんあるが、それらのバケットシート愛好家のほとんどが、「一度、レカロやブリッドの良さを知ってしまえば、純正シートには、もう戻れない……」という。なかには「腰痛がなくなった」という人も少なくない。大袈裟に聞こえるかも知れないが、シートに対する世界観を変えてしまう可能性だってあるのだ。

 またカスタムの世界には、レカロやシートを自分の好みに合わせて貼り替えたり再刺繍したりする「カスタムシートのカスタム」という文化もあったりする。

「シートはどれも同じ」という考えがある一方、バケットシートに交換することで、そのメリットを存分に享受している人が多いのもまた事実である。そこで、次では、カスタムシートに交換するメリットについて代表的なものをあらためて挙げていこう。

カスタムシートに交換するメリットについて

 スポーツカーなどによく見られるが、上位グレードや特別仕様のステイタスにもなっているのが、純正で“レカロシート”が標準装備されている車両。中古車市場でもレカロシート付きのクルマは高値で取引されているし、オークションサイトでも『純正レカロ』はダントツに需要が高く、注目アイテムのひとつになっている。これらもメリットと言えばメリットになるだろう。

 それでは具体的にバケットシートに交換する主なメリットを挙げて行くのだが、スポーツカーだけではなく、いまやワゴンやミニバン向けのドレスアップアイテムとしても欠かせないポイントになっているし、ハイエースやトラックに装着するオーナーも多数存在する。

<カスタムシートに交換する主なメリット>
◆ヘタった(純正)シートがよみがえる
◆スポーティな見た目がカッコイイ
◆車内が華やかで上質になる
◆カラダがホールドされて運転がラクになる
◆長距離運転でも疲れが軽減
◆腰痛の悩みが解消される
◆サーキットでタイムアップする
などなど……

 スポーツカーで必要とされる機能的なメリット以外にも、ドレスアップ効果もあり、疲れや腰痛を軽減するなど、人間工学や医療の見地からも優れていることが挙げられる。

なぜ「メリットばかり」なのか

『レカロ』と『ブリッド』などのスポーツシートは、専門メーカーならではの開発技術や長年のノウハウによって、人間工学に基づいたバケットシートがつくられている。メリットを生み出す最大の理由はそこにある。

 人間工学とは、人間が可能な限り自然な動きや状態で使えるように物や環境を設計し、実際にデザインに活かす学問のことだと言われている。スポーツ選手におけるシューズなども同様で、選手の能力が自然な状態で可能な限り発揮できるように、スポーツシューズもデザインされているといった具合だ。

 人間工学に基づく設計をエルゴノミクスデザインというが、自動車の運転に置き換えると、ドライバーのカラダをすっぽりとシートに預けることで、リラックスした状態でハンドル操作やシフト操作、さらにはペダル操作に集中できることを意味する。

 ドライバーのカラダをすっぽりとシートに預けることができなければ、カラダを支えるだけで余計な力が必要になるだけではなく、常に腰にも負担がかかることで腰痛の原因にもなり、腕や肩、太ももや足首にも疲れが生じやすくなる。

 メリットに挙げた、疲れや腰痛に関することが、まさに、これら人間工学と密接につながっているのである。

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