7)家族が動じなくなった
本来、家族にしてみれば突然止まってしまうようなクルマは願い下げで、ミニバンでワイワイやりながらドライブに行きたいなどと言われそうなものだが、慣れてくると不調も当たり前。「押してくれ!」のひと言で、サッと後ろに回って押してくれたりするから、慣れというのは恐ろしいものである。
8)給油口がわからない
今のクルマは右か左か程度で迷うことはない。一方の旧車となると変なところにあることも多い。リヤのナンバープレートの裏とか、トランクの上など、ガソリンスタンドではスタッフに迷われることもあって、面倒なので自然とセルフに行くようになる。また最近の給油機ですぐに止まるので、自分で心ゆくまで満タンにしたいというのもある。
9)やたらと話しかけられる
とくに高齢の方は、寄ってきて話しかけるのがお好きなようで「壊れるのか?」「部品はまだ出るのか?」「程度がいいのう」さらには「昔乗っていた」などネタも豊富。あまりにも同じことを聞かれるので、ホームページで見かけるような「よくあるご質問(FAQ)」というチラシを作りたいぐらい。
もちろん実際はニコヤカに対応してあげるが。ちなみにうちは古いほうのチンクエチェントなので、「スバル360じゃないのか?」「なぜ左ハンドルなのか? というかこれはガイシャか!?」「小さいのに白いナンバーなのはなぜか?」というのが定番。
10)気がついたら価値が上がっていた
「ちょっと前まで二束三文だったのになぁ」というのはよく聞く言葉。名車というか有名どころが高くなるのはイメージできるが、旧車全体が高くなっていて、数年前にフツーの旧車を買ったオーナーでも、知らない間に高騰なんていうこともある。
投資になると言えばなるが『なんでも鑑定団』の評価金額と同じで、その価格で売れるわけではないので勘違いはしないように。実際に見積もり取ったら激安で、それでもいいから売ったら、激高で店頭に並んでいたなんていう笑えないエピソードもある。
11)気がついたらパーツがない
「いつまでもあると思うな親とパーツ」。まだ出るから大丈夫と安心していると気がつくとないというのが、旧車オーナーあるある。最近は復刻パーツを各メーカーとも力を入れているが、基本的には日本メーカーはパーツ供給がかなり悲惨。
走る、曲がる、止まるのための最低限のものすら続々と製造中止だ。大切に長く乗りたいなら、消耗品は買えるときにストックするのが基本で、そうでないとネットオークションで泣く泣く高いデッドストックを買う羽目になる。
12)でも絶対手放さないです!
最後に贈るのがこのあるある言葉。買ったばかりのオーナーはけっこうこれを発するものの、気がつけば「やっぱり手放しました」という例が多い。なにが起こるのかもわからないのに、乗り続けられか判断するのは難しいだろうに。「苦労するだろうけど、なんとか維持します」程度のほうが長く乗る傾向にあるように思う。