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同じベース車とは信じがたい「凶暴」さ! サソリマークの「アバルト」は「フィアット」の何なのか?

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TEXT: 近藤暁史(KONDO Akifumi)  PHOTO: FCA、Auto Messe Web編集部

70年代からはモータースポーツに力を入れた

 しかし1960年代後半になると、イタリアが経済危機に見舞われたことによって経営が傾き、1971年には親密な関係にあったフィアットに社名は残しつつも、吸収されてしまう。それでもアウトビアンキA112アバルトは直接手がけ、フィアットのWRC参戦を取り仕切るなど活躍。1974年式のアウトビアンキA112アバルト

 1979年にはカルロ・アバルトがなくなり、会社も消滅してしまうが、1980年代から1990年代初頭にかけて破竹の勢いでランチアがWRCを席巻したマシンたちもアバルトの手によるものだったりする。1990年のモンテカルロラリーに出場するランチア・デルタHF16Vインテグラーレ

 その後、市販車では不遇というか、重んじられない時代が続いたのも事実。ウーノやリトモ、初代&2代目プントなどにアバルトが設定されつつも、特別なチューニングがされていたわけでもなく、スポーツグレードにその名前が付けられていただけという寂しい感じだった。本国仕様のフィアット・プントHGTアバルト

 ただ、商標などはフィアットが所有しているわけで、往年のビッグネームを飼い殺しにしているのは非常にもったいないとこともあり、2007年にブランドとして復活。メルセデス・ベンツのAMG、BMWのMなど、各社ともスポーツラインに力を入れ始めていたのも後押ししたのもあるだろう。アバルト500に与えられた新たしいエンブレム

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