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細部まで最先端! 市販車とは段違いのモータースポーツ車両の「ライト」事情

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TEXT: 土田康弘  PHOTO: IPF、BMW、MercedesBenz、TOYOTA GAZOO Racing、Citroën、SUBARU

最高光度と広く照らし出す2つがポイント

 クルマにとっては欠かせない装備のひとつのである灯火類。夜間走行時の安全性や快適性はヘッドライトやフォグランプの性能にかかっていると言っても過言ではないだろう。そんなライトの最先端をリードしているのがレーシングカーやラリーカーなどが用いるモータースポーツ用のライト類だ。

 そこで今回はラリーや耐久レース、オフロードレースへのライト供給を数多く行っているIPFの広報担当である市川さんにモータースポーツに用いられるライト事情についてうかがった。 モータースポーツを支える灯火類に求められる性能は大きく分けて2つ。GT選手権で白いライトと黄色いライトが混走しているシーン

 ひとつは最高光度を重視して、遠くを明るく照らし出す能力。これは「カンデラ」と呼ばれる数値で表現される。サーキットやラリーなどでは速度域が高く、はるか前方の安全を確認するために、強力な光で遠く前方を照らし出す必要があるのだ。2019年のニュルブルクリンク24時間レースのナイトセクションのイメージ

 そして、もうひとつはクルマの周辺を広く照らし出す能力だ。岩場のセクションを低速でクリアするのが目的のロッククローリングでは車両周辺の様子を明らかにするライトが、ラリーでも路肩を広く照らし出すライトが必要になるのだ。2020年に行われたモンテカルロラリーに出場したトヨタ・ヤリス

 モータースポーツと言ってもそれぞれの用途に合わせたスペックが要求されるので、それに合わせた開発がなされている。

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