キャンプで「水」を使うときはどうするの?
キャンプ場には「炊事棟」と呼ばれる設備があり、水道設備が完備されています。キャンプ場によっては給湯器も備えられていて、蛇口をひねればお湯が出るものもありますから、水に関して不便を感じることはありません。
ですが、キャンプ用品には「ウォータータンク」や「ウォータージャグ」と呼ばれる、水を溜めておくアイテムもあります。「炊事棟があるなら必要のないアイテムでは?」と思う人もいるのではないでしょうか?
では、どんな場合に「ウォータータンク」や「ウォータージャグ」が必要になるのでしょう? それは、サイトから炊事棟までが遠い場合です。水を使うたびに、遠くまで歩いて水をくんだり手を洗ったりするのは不便。そんなときにウォータータンクがあれば、サイトで洗い物をすることができます。
そんな水を溜めておくアイテムには、さまざまな種類があります。それぞれにメリットやデメリットがあるので、ここではアイテムに種類や特徴を紹介していくことにしましょう。
使いやすいスタンダードな「ウォータータンク(ハードタイプ)」
もっともポピュラーなタイプがハードタイプのウォータータンクです。プラスチック製の容器に蛇口が付いていて、水道のように水を使うことができます。5~25Lと比較的大容量のモデルがそろっているのも、このタイプの特徴です。
形状は四角いものが多く、安定感があり使いやすいのですが、使用していないときは大きくてかさばってしまうというデメリットもあります。
コンパクト収納な「ウォータータンク(ソフトタイプ)」
ソフトタイプのウォータータンクは、使用しないときは折りたたんでコンパクトにしまえるのが最大のメリット。運搬時や保管時も場所を取りません。ただし柔らかい材質で作られているため、容量は0.5~15Lと小型のものが中心です。
また材質が柔らかいので、テーブルやスタンドに置いたとき、形状によってはやや不安定になる場合があります。
保冷もできる「ウォータージャグ」
クーラーボックスのように保冷できるモデルが「ウォータージャグ」と呼ばれる製品です。ウォータータンクもウォータージャグと呼ばれることはありますが、一般的に「ジャグ」というと、保冷ができるこのタイプを指すことが多いです。
蛇口はプッシュ式で、押しているあいだだけ注がれるものがほとんど。ウォータータンクのように、手を離した状態で水を出しっ放しにできないので、手を洗ったり食器をすすいだりするのには不向きです。
本来の使い方は、スポーツドリンクや麦茶などを氷と一緒に入れ、蛇口の下にカップを置いてドリンクをそのまま注ぐというもの。とくに暑い夏は、いつでも手軽に冷たいドリンクが飲めるので重宝します
サイトでもお湯が使える「温水ボイラー」
高規格キャンプ場では、給湯器付きの炊事棟は珍しくありませんが、キャンプ場全体を見ると、お湯の出るところはさほど多くはありません。しかし寒い時期の水は非常に冷たく、洗い物をすると手が冷えてしまうし、汚れを落としにくくなってしまいます。
そんなときにあると便利なのが、持ち運びができる「温水ボイラー」です。キャンパーのあいだでもまだ浸透していないものですが、あると便利な製品です。
このようにキャンプの水回り品には、さまざまなものがあります。災害時にも役立つので、ぜひそろえておきましょう。