ヘッドライトバルブ交換時に気を付けたいこと
視力が弱く、暗い夜道が苦手という人は結構多い。純正ヘッドライトがハロゲンバルブの車両では、HIDやLEDに比べて光量的にも見劣りするのでなおさらだ。そんな悩みを解消するには、ハロゲンバルブをHIDやLEDのバルブにコンバージョンするのがオススメ。
ドレスアップ的にも純白に輝くヘッドライトは、ナイトドライブを盛り上げてくれる要素になる。純正でHIDを採用する車両でも、ドレスアップ的には青白く輝く高ケルビンのバルブに変更するのは魅力的なカスタムといえる。
黄色いヘッドライトは現行車だとNG
ヘッドライトバルブを交換する際、注意しなければならないのは車検対応の可否だ。色目については平成18年以降に製造されたクルマは白色が前提となっており、イエローバルブはNG。
ちなみに平成17年以前のクルマであれば、左右&ロー/ハイ共通色であれば白色でもイエローバルブでも装着は可能となる。
フォグランプについてこの規定は関係ないので、平成18年以降のクルマでどうしてもイエローバルブを装着したいなら、フォグライトで実践するというのはアリだ。
色温度は6500K前後が安心
さてドレスアップ的に気になるのは、どれくらいの色温度(ケルビン数)まで車検を通るのかということだが、これは検査員の主観によるところなので数値化は難しい。一般的には6500K前後までが安全域で、7000Kに近くなると青さが目立ってNGになりかねないという。
LEDバルブなら光の波長がHIDと異なるため、7000Kでも大丈夫という意見もあるが、確証はないので避けるのが無難だ。実際の視認性でも、高ケルビン=青っぽい光になるほど視界は暗くなるので、ホドホドに抑えるのが実用的といえる。
“カットライン”が出ない粗悪品に注意
そしてヘッドライトバルブのコンバージョンで近年問題となっているのが、配光パターンの正しさだ。平成27年9月から車検の規定が変更され、ロービームで明るさが計測されるようになったのだが、バルブを変更することによって適正な配光が得られず、光量不足で車検不合格となるクルマが後を絶たない。
従来はハイビームにて明るさだけを測定していたのだが、ロービーム測定ではカットライン(幻惑を防ぐための境界)が出ていないとテスターが測定位置を判別できず、正しい光量が測定できないのだ。
最近のLEDバルブはハロゲンバルブのフィラメントと同じ位置に発光素子を配置して正確さを追求しているものの、車種によってはヘッドライト内部のリフレクターとの相性から、カットラインが出ない場合もあるので注意が必要。メーカーに問い合わせたり、ネットの口コミなどで愛車との相性を確認してから購入するようにしよう。
省電力で明るいLEDバルブは、インストールの手軽さもあってハロゲンバルブからコンバージョンする際の主流となっている。しかし、絶対的な明るさではHIDバルブも魅力的! バラストなどの補器類を含めてインストールは面倒だが、根強い人気を誇っている。どちらを選ぶか、性能や価格からよく検討してみよう。