F1史上、感慨深いマシンの1/8モデル、シューマッハ初のタイトル獲得マシン
通算7度のドライバーズチャンピオンに輝いたF1界の帝王ミハエル・シューマッハが、初のF1チャンピオンになりシューマッハ時代の幕開けを告げたF1マシン、それがこのモデルの実車「ベネトンフォードB194」だ。
フロントのノーズがまるで敵のマシンをあざ笑うかのように高く突き出すハイノーズのフォルムは、91年にベネトンが持ち込んだ特有のもので、B194マシンでは3年の熟成を経てもいる。レースファンの誰もに忘れられないインパクトを与えているマシンだろう。
もちろん空力特性に秀で、高速走行時の空気抵抗はスリムなボディでかわし流動させ、前後のウイングに引き寄せダウンフォースを十分に生み出し向上させていった操作性は、シューマッハならではの独断的とも言える華麗な走りに結びつけられていった。カーボンモノコックで車重515kgとすこぶる軽量でもあった。
エンジンもどのチームよりも排気量の大きいフォードコスワースのV8の3.5L自然吸気で、750馬力あたりはゆうに引き出されていた。コンロッドやバルブはチタン製、ピストンはマグネシウム銅ニッケル合金であったなど、初めて特殊材料をエンジンに採用してもいたコスワースの意欲作でもある。
このB194を操り、1994年F1GPでシリーズ16戦中8勝を遂げてシューマッハはタイトルを獲得したのだった。94年は波乱万丈のシーズンだった。アイルトン・セナが第3戦のサンマリノGPで事故死。最終戦オーストラリアGPでもタイトル争いを繰り広げていたデイモン・ヒルのウィリアムズ・ルノーとシューマッハのベネトンは、90度コーナーで接触。両者リタイヤでのタイトル決着だった。 その歴史的なF1マシンの1/8スケールモデルが、世界限定300個、シリアルナンバー付きで京商から発売されている。ドイツのF1王者ゆかりのマシンをドイツ屈指のモデル製造ブランドのMINICHAMPSが作り上げたもの、なんと39.8万円(税抜き)だ。高額かもしれないが、芸術品に値はないとも言えるほどのものだろう。
ベネトン特有のカラフルビューティボディの微細を表現している本体は、高品質のレジン樹脂製。デコレーション表現は作業工程が250回以上にも及んだという。足回りは本格的軽量高強度の金属製、タイヤもまた純正ゴム製である。なるほど実車に迫ってゆく徹底具合で、全長55.5cm総重量5kgのモデルが出来上がっていった。
F1ファンにはおなじみのマイルドセブンカラーだが、ベネトンファッションの定番であるあざやかな色彩を寄せ合わせる見事なデザインでもある。グリーン、レッド、イエローが抜け目なく施されたボディにマイルドセブンの清涼感ブルーが漂っている…….、ベネトンフォードB194には、呼び起こされる記憶も尽きそうにないようだ。
【商品概要】
1/8 ベネトン フォード B194 ミハエル シューマッハ オーストラリアGP 1994 ワールドチャンピオン
◆メーカー希望小売価格:39万8000円(税抜)
◆素材:レジンモデル
◆ギミック:開閉機構なし
◆生産数:300個 (世界限定・シリアル番号入り)
◆サイズ:(モデル本体)全長 55.5cm 重量 約5kg/(ベース&ケース)縦 36.5cm 横 68cm 高さ 19.1m 重量 約5kg