電動機能が多いセルシオは、各部の動作確認を忘れずに
中古車の市場を見ると初代シーマや8代目クラウンと比べると、タマ数は少ない。今は年輩が新車で購入して最近まで乗っていたと思われる個体がメインとなり、ワンオーナーや低走行車が多く出回っている。相場は40~160万円と開きがあり(筆者調べ)、同年代のシーマやクラウンよりは手頃な価格で推移している。
一番人気は装備が充実しているC仕様で、オプションの本革シートやサンルーフが付いていたら値段が一気に跳ね上がる。ボディカラーはホワイトパールマイカトーニングG、いわゆるパールツートンが好まれている。パールと同じく人気が高いブラックの設定もあったが、流通量は多くない。カタログのイメージカラーであるダークグリーンM.I.OトーニングGは市場で多く出回っているが、パールと比べたら人気度が低いため割安で買える可能性が高い。
初代セルシオはお金をかけて開発されたクルマだけに完成度は非常に高く、同年代のセダンと比べるとしっかりとしている。しかし製造年を考えると、電装系を中心に不具合が起こってもおかしくない。現車を見る時はシートのスライド機能やパワーウインドウ、ステアリングのチルト&テレスコピック機能など車内のスイッチ類を操作して問題なく作動するかを確認しておきたい。
視認性が良いオプティトロンメーターも、個体によっては液晶のドット抜けや点灯不良などのトラブルが見受けられる。メーターは運転していると常に視界に入る部分だけに、キレイに点灯していないとテンションが下がるので確認しておこう。
エンジンに関してはラジエターのホースをはじめ、ゴム類が劣化しているケースも多い。これらは乗る前にひと通り交換しておいた方が安心。パワステポンプからのオイル漏れも良くあるトラブルのひとつなので、チェックしておきたい。そしてC仕様に関しては、エアサスの状態も確認したいところ。 車高が前後均等ではなかったり、左右に傾いている個体はエアバッグなどが劣化している可能性がある。故障のリスクを避けるなら、コイルスプリングのA&B仕様を選んだ方が安心だ。いずれにしても、長く乗るなら各部のメンテナンスは必須と言える。