SUVのビッグホーンをイルムシャーでフルライン化
ジェミニもアスカも、そのモデルライフの終盤には、他社からのOEMモデルとなってしまいましたが、最後までいすゞが自社開発し、さらに他メーカーにOEM供給されていた、言うならばいすゞを代表するクルマとなったのがSUVのビッグホーンでした。
そしてこのビッグホーンにも、イルムシャー仕様が用意されていました。最初に登場したのは87年のこと。ジェミニのイルムシャー・モデルの登場から、わずか1年しか経っていませんでした。
ビッグホーン自体、登場した時はショートボディ/ロングボディ、メタルトップ/ソフトトップのバリエーションはありましたが、すべて2ドアの4ナンバーのみでした。そこで5ナンバーのワゴンモデルや4ドアモデルなど、フルライン化が進められることになりました。
その一環として、評判の良かったイルムシャー・モデルにもフルライン化の波が押し寄せてきました。ボディだけでなくエンジンも、直噴ディーゼルから2.6ℓのガソリンエンジンまで選択肢はずいぶん広がっていきました。もしかしたらイルムシャーのステッカーが最も似合っていたクルマは、CMで印象深かったジェミニではなく、ビッグホーンだったのかもしれません。