クルマ好きなら誰もが憧れたホイール
今も昔もドレスアップの要と言えばタイヤ&ホイール。とくに純正ホイールの大半が鉄ちんホイールだった昭和の頃は、クルマを購入する前から自動車雑誌を眺めて「あのクルマを買ったら、このホイールを履かせるぞ~」と人一倍ホイールに対する思い入れが強い人が多かった。そんな昭和のクルマ好きに愛され、ベストセラーとなったホイールをいくつか振り返ってみよう。
1)ロンシャンXR-4
一本目はロンシャンXR-4(LONGCHAMP・XR4)。かつてスピードスターが販売していた6本スポークの傑作。ディープリムで男らしい力強さを感じさせるスポークが特徴で、1970年代・1980年代に大ヒットしたモデル。
どんなクルマにもマッチしたが、日産ならセドリック・グロリア、スカイライン(ジャパン)、910型ブルーバード、トヨタはクラウンやGX61(マークII、クレスタ)といった4ドア車に似合うイメージだ。もちろんソアラといった2ドアクーペにも履いている人は多かった。スピードスターは、2005年にタナベに吸収されてしまったが、今でもコーリン・プロジェクトから、LONGCHAMP・XR4の復刻版が販売されている。
2)ハヤシ ストリート
1970年代にジュニアフォーミュラのFJ360やFL500、FJ1300のシャシーなどを製造していたレーシング コンストラクターのハヤシレーシングが作った「ハヤシ ストリート」。8本スポークのレーシングホイールが原形で、日産なら510型ブルーバードやハコスカ、ケンメリ、S30Z。トヨタならTE27型レビン・トレノ、TE37型のレビン・トレノ、セリカLB。ホンダシビック、マツダロードスターなどにもよく似合うデザインで、多くのクルマの足下を飾った。
現在でもハヤシレーシングで販売されており、入手が可能となっている。ちなみにハヤシレーシングを立ち上げた林将一と、童夢の創業者の林みのるは、従兄弟同士だ。