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同業者は羨望の眼差しも一般人は気がつかない! デコトラ界を騒がす「ナチュラルデコ」の波

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TEXT: トラック魂 編集部  PHOTO: トラック魂 編集部、三菱ふそう

「仕事車」仕様へ生まれ変わった「黒銀カラー」のスーパーグレート

 そんなスーパーグレートのステアリングを握るのがドライバーのNさん。トラッカー歴は20年というベテランだ。

 ごく一般の人が見たら「普通とは違う気がするけど、どこをどうイジっているか分からない」、まさに仕事車仕様。サイドバンパーやリアバンパー、ガセットなどの飾りはすべて勤務先の陸東運輸の自社工場で製作。実は運送業のほかに架装や塗装も行なっていて、このスーパーグレートは言うなれば「陸東仕様」というわけだ。

 広い車輌置場と社屋を持つ陸東運輸は、巨大な工場と塗装ブースを完備。タイヤチェンジャーのほか、シャーリングマシンやプレス機といった工作機械も所有し、自社車輌の整備はもとよりアートパーツの製作や架装も行なっているという。

 塗装ブースには他社のスーパーグレートが入っていた。陸東運輸ではディーラーからの塗装や架装などの発注も請け負っているという。

 話をNさんの「スパグレ」に戻そう。フロントバンパーの中央にはオーバーライダーを装着。パネルはメッキ化し、中央部分をブラックに塗装している。フロントフェンダーも同社でメッキ化した。

 ハイルーフのフロント側には「陸東」の文字と「丸に笹竜胆」の家紋が掲げられている。その下には小型のバイザーを装備。エアクリーナーのダクトもメッキ化している。

 メーターアオリは25kgまたは30kgパックのお米を規定の積載量まで積み上げられる高さに設定している。「高床のウイングなので、帰り荷も飼料や肥料などの重いものを積むことが多いです」とNさん。

 サイドバンパーは角パイプの3段構成。がっしりしたフロントのガセットの上には角パイプのボディハシゴを装備。マフラーカバーやバッテリーカバーはメッキ化して装着している。車輪止めのホルダーにはウロコステンレスの板に「三菱」の文字を描いた小粋な装飾が配置されている。

 キャブ後部にトラック用エアコン室外機を設置。待ち時間や休憩時間はアイドリングストップしても快適に過ごせるエコ仕様というワケだ。

 リアバンパーはM字の造形で製作。バンパー中央と化粧板の左右には花魁COMBOのLEDテールが配置されている。その奥に奢られたエッジの効いたデザインのマッドガードも「陸東仕様」だ。

 Nさんはこの相棒と共に地元東北の名産でもあるお米を主に運搬している。取材時は2日間かけて宮城→山形→茨城の各納品先へ「全ベタ(一般道を走行すること)」で約800キロ走らせたそうだ。

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