【230型】1971年2月〜
1971年にフルモデルチェンジした230系から、セドリック(3代目)とグロリア(4代目)共にコンポーネントを統一。グリルやテールランプの形状、エンブレムなどで違いを出している。スタイリングは躍動感あふれるサイドの「ウェイビーライン」が特徴。
この型では4ドアセダン&ハードトップ以外に2ドアハードトップを設定して、ひと足先に2ドアをラインアップに加えていたライバルのトヨタ・クラウンに対抗。同時期に販売されていた4代目クラウン(通称クジラ)のスタイリングが不評だったこともあり、セド&グロ合わせての販売台数が初めてクラウンを上回った。エンジンは直6 SOHCのL20(シングルキャブ/SUツインキャブ)やL26などを用意していた。
【330型】1975年6月〜
1975年、330系にフルモデルチェンジ。外観はサイドのプレスラインがより深くなり、先代よりもグラマラスなフォルムに進化した。ヘッドライトはグレードにより丸目4灯か角目2灯となり、後者は他車種に流用するのが流行った。
また1976年に、以降のセド&グロでは定番となる最上級グレード「ブロアム」を追加。車内の装備や質感などを充実させた。エンジンは2リッターのL20シングルキャブ、排気量を先代の2.6から2.8リッターに拡大したL28、2.2リッターのディーゼルなどを用意。キャブ仕様は後に廃止され、インジェクション化された。
【430型】1979年6月〜
セドリックは4代目、グロリアは5代目となる430系は1979年にデビュー。先代の330系と比べるとスタイリングが大幅に変わり、シャープな直線基調となった。3ナンバー車は前後に長く伸ばした専用のバンパーを採用して、5ナンバー車と大きく差別化を図っている。この代から2ドアハードトップは廃止され、4ドアのハードトップとセダン、さらにワゴンとバンをラインアップ。
エンジンは2リッターに国産車で初めてターボを搭載したL20ETを設定。またL20Sを除いたガソリン車に、電子式エンジン集中制御システム「ECCS」を採用。マイクロコンピュータで燃料噴射や点火時期などを最適化して燃費向上や排ガスのクリーン化を実現する、「技術の日産」に相応しい画期的なシステムだった。
1981年のマイナーチェンジでは、グロリアのCMイメージキャラにプロゴルファーのジャック・ニクラスを起用。グロリアの2リッターターボをベースに専用のシート地やエンブレムなどを採用した、「ジャック・ニクラスバージョン」が設定された。