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7代目「フェアレディZ」プロト公開まで秒読み! 4代目〜6代目の「FRピュアスポーツ」っぷりに改めて感動

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: NISSAN、Auto Messe Web編集部

【6代目・Z34】ショート&ワイド化でさらにポテンシャルをアップ!

 2008年12月にフルモデルチェンジしたフェアレディZ(以下Z34)はスタイリングはキープコンセプトとしながら、ホイールベースを短縮、全幅を拡大するなどショート&ワード化。キャビンが後退し、エンジンを中央に近づけることで重量配分を改善するなど運動性を高めるレイアウトになるなど、シャシーをキャリーオーバーしながらピュアスポーツカーとしての素性を磨き上げた。また、横滑り防止装置のVDCやサイドエアバック、サイドビームなどを標準化したにもかかわらず、重量は先代並みに抑えている。34型フェアレディZの走行シーン

 エンジンはさらに排気量が増やされて3.7リットルに。バルブの作用角とリフト量を連続可変制御するVVEL機構を吸気側に設けることで、336ps/37.2kg-mを達成。ただし、むやみにパワーを追い求めたのではなく、低回転からレッドゾーン手前までフラットなトルク特性となっており、高回転になればなるほど勢いを増すのではなく、分厚いトルクでグイグイと走る印象だ。34型フェアレディZのエンジンルーム

 トランスミッションはATが5速から7速へと多段化。MTは段数こそ変わらないが、シフトダウン時に自動的にエンジン回転を合わせてくれるシンクロレブコントロールを用意。これはヒール&トゥーのようなテクニックがなくても、スムーズな走りが可能とするものだ。34型フェアレディZのマニュアルシフトノブ

 サスペンションはフロントがマルチリンクからダブルウィッシュボーンに変更され、前後のロールセンターを最適化。スタビリティを高めるとともにステアリング操作に対する一体感、気持ちよさが高められた。

 インテリアもZ33のイメージを踏襲しつつ、クオリティを高めた。ダッシュボードからドアまでラウンドされたデザインは秀逸。内外装、走りを含めて、クルマ好きをときめきさせるには十分な仕上がりだった。34型フェアレディZのインテリア

 ’09年には高性能グレードのバージョンNISMOとオープンエアモデルのコンバーチブルを追加。前者は355ps/38.1kg-mでパフォーマンスを高めるとともに、専用エアロパーツとボディ補強パーツが組み込まれ、サスやパワステの特性までチューニングされるなど、トータルでパフォーマンスを引き上げた。34型フェアレディZバージョンNISMOのフロントビュー

 後者はクーペとは異なるリアまわりのデザインの採用で佇まいはよりエレガントであったが、’13年9月に生産を終了している。34型フェアレディZのコンバーチブル仕様

 Z33型のようにメカニズムに大幅に手が入れられることはなく、改良はエンジンやサスペンションのリ・チューニング、静粛性の向上、装備の充実などにとどまっているのは残念なところ。ただ、現在はスープラもあるが、長きにわたり、日本唯一の大型FRスポーツカーとしてGT-Rとともに世界のスポーツカーと真っ向勝負。最後の砦を守ったという意味ではその存在価値は高く評価されてもいいのではないだろうか。新型の登場が迫っている今、望むのは酷かもしれないが、限定車などで、最後のひと華を咲かせてほしいものだ。

【7代目・Z35(?)】まずは9月16日(水)の公式発表を見守りたい!

 その歴代最長となる12年というロングランを走り続けたZ34からバトンを受け継ぐZ35(?)。’20年5月の決算発表で公開されたシルエットを見る限り、デザインはZ33、Z34から続くキープコンセプトになる模様。次期型フェアレディZのティザー画像

 エンジンは兄弟車のインフィニティQ60(スカイライン・クーペ)が搭載するVR30DDTT型であることは間違いない(環境と先進性を考えると3.5ℓ+ハイブリッドもラインアップの可能性あり)。

 ’20年9月16日にThe NissanNext.comでプロトタイプが公開となれば、発売は来年夏、遅くとも東京モーターショーの10月には間に合わせると思う。いずれにせよ、まずは9月16日のお披露目を楽しみに待ちたい!

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