コースのコンディションチェックも大事
もうひとつの重要な目的は、コースのコンディション確認だ。初めて走るサーキットであればピットロード入口やポストの位置、縁石の高さやカント(アウト側とイン側での高低差)や路面の継ぎ目などをチェック。いずれも操作に神経の大部分を集中する全開走行では気付きにくいので、慣熟走行の間に情報を得ておくのがセオリーといえる。
通い慣れたコースでも前日の走行でオイル漏れがあったり、コーナーにタイヤのラバーが残っていたり、路面状況がまったく同じとは限らない。特にウエットのときは雨の強弱でグリップが大きく変化し、コース上に出現する“川”の場所や深さも変わるため、ドライのときより時間をかけて行うドライバーも多い。
なお慣熟走行はは2〜3周が目安と言われているけど、雨や気温の低い季節はタイヤやブレーキが通常よりも温まりにくい。不十分と感じたら「時間がもったいない」と焦らず、急がば回れの気持ちで4周でも5周でもウォーミングアップを重ねるべし。中途ハンパな慣熟走行が原因でクラッシュ、なんてのは後悔してもし切れない!