当時のタクシーはみんな「ベンコラ」だった
昔のアメ車はこのベンコラが多かったです。国産なら日産・セドリック&グロリアのワゴン、トヨタ・クラウンのワゴンとか。比較的新しいところではホンダ・S-MXに、初代オデッセイはベンチシートではなかったですがATはこのコラムシフトだったです。フロアがスッキリとして前後にウォークスルーできるから、前席から後席への移動も外に出ることなく難なく行なえた。
今のミニバンでは主流ともいえるインパネシフトは、前後左右にウォークスルーがたやすくなるからとか。コイツも悪くはないのですが、やっぱりあのアメリカ映画に出てきそうなベンコラが懐かしい。
「ベンチシート風の左右独立シート+インパネシフト」ということなら、近頃のクルマでもあるそうですが…。でもやっぱり、ハンドルを持つ手と逆の腕を助手席の背もたれの上へ添わすように伸ばしていた、あのアメ車的な大陸的空気感が憧れだなぁ…。
当時は、タクシーのほぼすべて(小型車を除く)がこのベンコラ。タクのおっちゃんの運転日誌や釣り銭入れなど、荷物が前席ベンチシートの真ん中にドンと居座っておりました。
センターコンソールがないため、タクシー乗車も乗る人数が多い時は前に3人掛けしていた記憶もあります。あの席はタクのおっちゃんに気を使うから完全にイヤだったのですが。思い出すと本当に懐かしい。