開け閉めがラクになる「ワンタッチスライドドア」
さて、高齢者になると足腰だけでなく、手の力も弱ってくる。スライドドアのアウターハンドルを引っ張るのに力を入れて、足がふらつくなんてこともあるようだ。そうしたときに役立つのが、ホンダの純正アクセサリーとして用意されている「ワンタッチスライドドア」だ。
フリード、N-BOXの純正アクセサリーとして2020年7月に新設定されたこのアクセサリーは、電動スライドドアの開閉においてドアハンドルを引くのではなく、ハンドル部分に追加したボタンスイッチを押すだけで操作できるようにするというもの。指先で開閉できるようになるので高齢者だけでなく、子どもも操作しやすくなる。さらにいえば、荷物で手がふさがっているようなときでも指先だけで開閉できるため、誰にとっても便利なアクセサリーといえるだろう。
このアクセサリーは電動パワースライドドアに追加できるもので、左右それぞれに対応。必要に応じて、必要な箇所にだけ装着することができる。ちなみに、価格は税込み1万1800円(工賃別)となっている。意外にリーズナブルな価格設定だ。
足場の補助で乗り降りラクラク「電動格納式ステップボード」
最後に紹介するのは、乗降性を物理的に向上できるアイテム「電動格納式ステップボード」だ。足が上がりづらくなっているのであれば、より低い位置にステップを用意すればいいだろうという、ある意味“力技”な対応策だ。
日産セレナの場合、新車購入時に選べる仕様として「ステップタイプ」が用意されている。この電動ステップは、ドアと連動してステップが自動的に出てくるもので、ロングタイプとなっているので、後席だけでなく助手席に乗り込むときや降りるときにも役立つものだ。
セレナの場合はあくまで新車のバリエーションということで後付けはできないが、メーカーやモデルによってはディーラーオプションとして後付け可能なケースもある。例えば冒頭でラクスマグリップを紹介したタントであれば、23万7710円のアクセサリーとして用意されている。クルマの購入時には、こうした設定も調べておくといいだろう。
なお、セレナのステップタイプはベーシックモデルだけでなく、人気のハイウェイスターや電動パワートレインのe-POWER、また4WDでも選ぶことができる。メーカー希望小売価格は297万5500円~354万900円。ステップなしのモデルに対して、25万円程度のエクストラコストが必要という価格感になっている。
クルマを選ぶ時はこうした高齢者に優しいオプション品なども同時に検討することで、より自身の環境に合った車両を購入することができるだろう。