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オプション選択は先読み勝負! 「高齢チョイ前」の家族がいるなら装備したい「乗降ラクチン系」装備3選

オプション装備まで含めたクルマ選びが大切

 クルマ選びにおいて家族構成というのは重要なファクター。チャイルドシートを使うような小さな子どもがいれば、抱っこしたまま乗せやすいスライドドアのクルマが欲しくなるものだし、3世代同居であれば3列シ−トのミニバンやSUVが候補にあがってくるだろう。

 とはいえ、クルマ選びが難しいのは「その瞬間のベスト」を選べば良いというものではないこと。子どもは成長するし、高齢の親世代は年々衰えていくのは自然の摂理だ。だから最低でも3~5年は先読みして車種を選ぶ必要がある。クルマ選びだけでなくオプションやアクセサリーの選択でも、そうした点に考慮することは重要だ。

 では、高齢な家族がいる場合にどんなことを考えてアクセサリーやオプションを選んだら良いのだろうか。ここでは3つの具体例を挙げながら、選び方のヒントをお伝えしよう。

使用状況に合わせて設置できる「ラクスマグリップ」

 まず、高齢者になると足腰が弱ってきて、乗り降りが難しくなる。そのためステップ(サイドシル)が低いクルマを選びたいが、一方で開口部の広さでいうとスライドドアが有利にみえる。ただし、スライドドアはレールを収める関係からヒンジドアよりステップが高くなるがち。そこでポイントになるのが乗降性をサポートするアシストグリップだ。

 標準装備で大きなアシストグリップを採用しているクルマを選ぶのも手だが、ダイハツ・タントの「ラクスマグリップ」のように主に座るシートやアシスト量に応じて、複数のグリップが用意されていると、状況に合わせやすいので便利だ。しかも、このラクスマグリップは高齢者の気持ちを第一に考えて、「出かけたくなる」気にさせるような使い勝手に仕上げているという。機能一辺倒だけでなく実際に使う人の気持ちに寄り添った選択というのも大事な要素というわけだ。

 なお、ラクスマグリップは助手席側Aピラー、助手席側シートバック、運転席シートバックと、取り付け箇所に合わせた3タイプが用意されており、価格は税込み9000円~1万2000円ほど。当然ながら後付け可能なので、こうした純正アクセサリーがあることを把握しておいて、家族の様子を見ながら追加していくといったカーライフを送ることも可能だ。

開け閉めがラクになる「ワンタッチスライドドア」

 さて、高齢者になると足腰だけでなく、手の力も弱ってくる。スライドドアのアウターハンドルを引っ張るのに力を入れて、足がふらつくなんてこともあるようだ。そうしたときに役立つのが、ホンダの純正アクセサリーとして用意されている「ワンタッチスライドドア」だ。

 フリード、N-BOXの純正アクセサリーとして2020年7月に新設定されたこのアクセサリーは、電動スライドドアの開閉においてドアハンドルを引くのではなく、ハンドル部分に追加したボタンスイッチを押すだけで操作できるようにするというもの。指先で開閉できるようになるので高齢者だけでなく、子どもも操作しやすくなる。さらにいえば、荷物で手がふさがっているようなときでも指先だけで開閉できるため、誰にとっても便利なアクセサリーといえるだろう。

 このアクセサリーは電動パワースライドドアに追加できるもので、左右それぞれに対応。必要に応じて、必要な箇所にだけ装着することができる。ちなみに、価格は税込み1万1800円(工賃別)となっている。意外にリーズナブルな価格設定だ。

足場の補助で乗り降りラクラク「電動格納式ステップボード」

 最後に紹介するのは、乗降性を物理的に向上できるアイテム「電動格納式ステップボード」だ。足が上がりづらくなっているのであれば、より低い位置にステップを用意すればいいだろうという、ある意味“力技”な対応策だ。

 日産セレナの場合、新車購入時に選べる仕様として「ステップタイプ」が用意されている。この電動ステップは、ドアと連動してステップが自動的に出てくるもので、ロングタイプとなっているので、後席だけでなく助手席に乗り込むときや降りるときにも役立つものだ。

 セレナの場合はあくまで新車のバリエーションということで後付けはできないが、メーカーやモデルによってはディーラーオプションとして後付け可能なケースもある。例えば冒頭でラクスマグリップを紹介したタントであれば、23万7710円のアクセサリーとして用意されている。クルマの購入時には、こうした設定も調べておくといいだろう。

 なお、セレナのステップタイプはベーシックモデルだけでなく、人気のハイウェイスターや電動パワートレインのe-POWER、また4WDでも選ぶことができる。メーカー希望小売価格は297万5500円~354万900円。ステップなしのモデルに対して、25万円程度のエクストラコストが必要という価格感になっている。

 クルマを選ぶ時はこうした高齢者に優しいオプション品なども同時に検討することで、より自身の環境に合った車両を購入することができるだろう。

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