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日本人オーナーチームが念願のレギュラーシーズンチャンピオンを獲得!【NASCARトラックシリーズ】

プレイオフに向けて大きな一歩

 アメリカで大人気のストックカーレースNASCAR(ナスカー)で、唯一の日本人オーナーとして活躍する服部茂章代表は、今シーズンも自らのチーム「Hattori Racing Enterprises (HRE)」から、ナスカーの3大シリーズのひとつである「GANDAR RV&OUTDOORS TRUCK SERIES(トラックシリーズ)」へ、若手ドライバーのオースティン・ヒル選手を昨年から起用し、挑戦を続けている。 その2020年のトラックシリーズも終盤となり、レギュラーシーズンの最終戦となる第16戦「Toyota Care 250」が、9月10日(木)、バージニア州にあるリッチモンド・レースウェイで開催となった、HREは#16 United Rentals TOYOTA TUNDRAでこれに参戦した。トラックシリーズ第16戦の舞台となるこのサーキットは1周0.75マイル(約1207m)。バンクは浅めの14度のDシェイプのオーバルのコース。このコースを250周、300kmで行われるレースは、第1ステージ70周、第2ステージ70周、最終ステージ110周で開催となった。 今回も、これまでのレース同様、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、練習走行も予選セッションも行われず、決勝レースのみを行うレースフォーマットが採用された。その決勝グリッド上位10番手まではシリーズランキングトップ10によるクジ引きにより、HREの16号車はポールポジションからスタートを切ることとなった。 午後8時にグリーンフラッグが振られ、決勝レースがスタート。ポールポジション・スタートの16号車はポジションをキープし安定したラップでレースをリードしていく。快走を続けていた54周目にイエローコーションが出たところで16号車はコースに留まったが、そのリスタート後に、ピットでタイヤ交換した車両の追い上げに遭い、65周目に2番手、69周目に3番手とポジションダウンしたところで、70周目の第1ステージを終了。 このステージブレイクのピットインで、チームは、給油と4本のタイヤ交換、タイヤの空気圧調整を加えてコースに送り出し、8番手から第2ステージをスタート。直後にポジションを6番手にアップ。さらに前を狙うヒル選手は110周目に4番手、117周目には3番手にアップ。そしてこのポジションをキープして140周目の第2ステージのチェッカーを受ける。ここでもステージブレイクのピットインで、給油と4本のタイヤ交換を素早くこなし、3番手から最終ステージへと向かう。 残り97周となった153周目に最終ステージのスタートが切られる。ここでもスタートダッシュで2番手にポジションアップしトップを追いかけるヒル選手。174周目に後続のクラッシュにより出されたイエローコーションで、中段以降のポジションの車両がピットインする中、上位陣は残り周回を考え、新品タイヤを温存するためコースに留まった。

タイヤグリップ限界での終盤の駆け引き

 HREもその戦略をとったが、リスタート後には、新品タイヤを装着している車両の追い上げに再び遭い、16号車は188周目から徐々にポジションを下げ、8番手まで順位を落としてしまう。新品タイヤを温存している上位陣はイエローコーションを待つ展開が続いたが、アクシデントが発生することはなく、タイヤグリップが限界に近いマシンを 何とかコントロールしながら、ヒル選手は8位でチェッカーを受けた。 HREチームとオースティンはここまでのレギュラーシーズン16戦中、優勝を含む14回目のトップ10入りを記録して、念願のレギュラーシーズンのチャンピオンを獲得し、まずプレイオフに向けて貴重な15ポイントのボーナスポイントを手に入れた。 プレイオフは次戦、9月17日(木)、テネシー州にあるブリストル・モーター・スピードウェイの第17戦からスタート、ここからのプレイオフ第1ラウンドの3戦で、まずプレイオフに残っている10人のドライバーから上位8人が第2ラウンドに進むこととなる。

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