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「どうせGRの独占でしょ」…と思ったらそうじゃなかった! スープラ・GT-R・NSXによる大混戦になったワケ【SUPER GT2020】

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田了,GTアソシエーション

進化したエンジンと、観客の声援でバトルはさらにヒートアップ

 ここまでは2020年AUTOBACS SUPER GTのシリーズ前半戦を振り返ってそのポイントを紹介してきた。そして10月3日~4日に開催されるシリーズ第5戦『たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE』からはいよいよ観客を受け入れての後半戦が始まることになっている。

 ここでのポイントとしては、バージョンアップした今季2基目のエンジンに注目したい。SUPER GTでは年間を通して2基のエンジンで戦うことになっていて、マイレージ(去年の例で言うなら富士の500kmと1000kmがあった)と開発速度の関係で、どの辺りでバージョンアップした2基目のエンジンを投入するかを各メーカーで思案して決定していたのだが、今シーズンは(現時点では)300kmレースが8戦となっており、通常ならばこの第5戦の富士で投入されるはずだ。初戦から無観客だったが、第5戦富士からは観客も応援に来る

 メーカーによっては1期目のエンジンのパフォーマンスに信頼がおければ、2期目の投入を遅らせて、よりスプリントなハイチューンとすることも作戦としてはアリだし、投入を遅らせることでより多くの技術をつぎ込めるのも事実。なので2基目のエンジンを、どの段階で投入するのか? そしてそのパフォーマンスが(1基目のエンジンに比べて)どこまで進化しているかが問われることになる。

 もう1点は、この後半戦では観客を迎え入れての戦いとなることが決定しているのだが、どのドライバーに聞いてもチーム関係者に聞いても、ファンの前で走ることで大きなモチベーションがある、との声が多い。つまりファンの声援でドライバーやチームがパワーアップするのだという。

 こうなるともう簡単には予測不能。いずれにしてもバトルがヒートアップするのは間違いない。そんな魅力的なSUPER GTの後半戦は、今週末に富士で幕を開ける。ファンとしては待ち遠しい限りだ。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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