プレイオフ・第2ステージ進出を確定
アメリカでもっとも人気のあるレースシリーズNASCAR(ナスカー)に長年挑戦してきて、現在はナスカー唯一の日本人オーナーとしても活躍している服部茂章氏が代表を務めるチーム「Hattori Racing Enterprises (HRE)」は、今シーズンもナスカー3大シリーズのひとつ「GANDAR RV&OUTDOORS TRUCK SERIES(トラックシリーズ)」へシリーズタイトル獲得を目指し、若手ドライバーのオースティン・ヒル選手を起用し、挑戦を続けている。
すでにレギュラーシーズンは終わり、現在はプレイオフに突入。その第1ステージ2戦目となったのが、9月25日(木)にネバダ州ラスベガスで開催となったトラックシリーズ第18戦「World of Westgate 200」である。このプレイオフ第1ステージは、前回のブリストル、このラスベガス、それに続くタラデガ戦の3戦でプレイオフに進出した10名のドライバーから8名へと絞られることになる。ラスベガスにあるラスベガス・モーター・スピードウェイは、1周1.5マイル(2.41km)のオーバルコース。20度のバンクは、アウト側に寄るほどバンク角が高くなっている「プログレッシブバンク」となっており高速インターミディエイトオーバルである。
今回のラスベガス戦もこれまで同様に練習走行も予選セッションも行なわれず、決勝レースのみを行なうレースフォーマットでの開催。ラスベガスのコースを、第1ステージ30周、第2ステージ30周、そして最終ステージが74周という134周で争われる決勝レースとなる。
完璧なピットワークで16番手からトップへ
11番手スタートとなったHREの16号車を駆るヒル選手は、レース序盤からマシンのオーバーステアの症状に悩まされ、13番手に順位を落としてこの第1ステージを走り切る。このステージブレイクではHREスタッフによる素早い給油とタイヤ交換を行なったことで16号車はポジションアップした9番手から第2ステージのスタートとなった。一度は順位を上げたものの、この第2ステージでもマシンのバランスは完璧ではなく我慢の走行を強いられる。結果的には9番手で60周目の第2ステージのチェッカーを受ける。このステージブレイクでは、日没で下がった気温と路面温度に合わせるべく、シャシーに大幅な変更を加える。そして16番手から最終ステージへと向かう。