騒音問題でドリフト禁止になったサーキットも
では実際に音量を規制しているサーキットをいくつか挙げてみよう。特に厳しいといわれているのが千葉県の「袖ヶ浦フォレストレースウェイ」。まず参考までに車検をパスできる音量(近接排気騒音)は、年式などで差はあるものの大まかにいうと96〜103dB(デシベル)が目安となっている。
対して袖ヶ浦フォレストレースウェイは95dBと、車種によってはさらに厳しくなるケースも。クルマやバイクの走行中は常に音量をチェックしているようで、オーバーしていれば注意のうえ対策を求められ、どうにもできなければ走行を断られる可能性があるので注意しよう。
他には「桶川スポーツランド(埼玉県)」は99dB、今年から騒音問題でドリフトが禁止になった「本庄サーキット(埼玉県)」は100dB、「鈴鹿ツインサーキット(三重県)」や「日光サーキット(栃木県)」が105dBといった具合。
ここに挙げた以外にも、具体的な数値を設けていなくても音量規制を行なうサーキットは増えており、甚だしい爆音はモチロン注意されるので、仮にナンバー無しのサーキット専用車であっても、音量は常識の範囲に抑えたほうが無難だろう。
初めて走るコースならウェブサイトか電話で音量規制の有無や、具体的な数値を確かめたうえで愛車の音量を計測する。なおマフラーは経年劣化で内部のグラスウールが焼け、音量が大きくなる場合もあるので気を付けたい。
サーキットが音量を規制するイチバンの理由、それは周囲の住民や施設に対する配慮だ。自分たちの走るステージを守るためにも規則を守り、行き帰りの道中も静かに走るなどマナーを徹底するのが、本当のクルマ好きでありモータースポーツのファンではないだろうか。