高齢者に最適なセダンはホンダグレイス一択
セダンタイプの高齢者乗降性で注目すべきポイントは、リヤヒンジドア前提とすれば、ステップの低さ、リヤドア部分の開口部の高さ(乗降時に頭がつかえにくいという意味)、乗り込む際の空間=後席膝周り空間の広さ、そしてくどいようだが、後席のヒール段差の大きさである。
その点で理想に近い1台が、コンパクトなセダンにして、ホンダの魔法のパッケージによって低床、広々とした空間を実現している、フィット(3代目)のセダン版、グレイスだろう。リヤドア部分のサイドシル地上高は365mmと低く、リヤドア部分の開口部もフィットよりずっと広い。
しかも、後席膝周り空間は大型セダンに匹敵する275mmもあり(CR-Vの最大値と同等)、ヒール段差はセダンの標準が300~340mmのところ、なんとフィット3同等の380mmもあり、シート下に空間があり、足を引きやすく、乗降のしやすさ、特に着座状態からの立ち上がり性に優れている。
ただし、グレイスは、とてもいいコンパクトセダンにもかかわらす、2020年7月に生産終了。新車在庫または中古車での購入となる。お薦めのハイブリッド車の新車価格は201万6300円からだった。
もし、グレイスの購入が難し向ければ、すでに説明したように、シートの位置が高齢者それぞれの腰の位置(身長差がある)に対して、できるだけ高低差の少ない車種を選び、またフロアに対して、椅子のように高めにセットされ、足が引けるセダンを選ぶといい。