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夏の暑さは旧車をバテさせる! いま行うべき「液類」+αのメンテナンスとは

年式に限らず定期点検が重要

 今年の夏は暑かった! その夏の暑さで身体が弱り、10月の今頃になって体調を崩す人も少なくない。クルマも同じように、夏の間にダメージを受けて調子を崩すことがあるので、涼しくなったこの季節だからこそ、きちんとメンテナンスをしておきたい。

 ここ数年で、ネオクラシックの人気が高まっている80年代から90年代の車種も含め、旧いと言うだけでメンテナンスに気を使わなといけないのは当然のこと。今のクルマにはない要整備箇所もあり、尚更注意が必要といえる。

 この時期、とくにおすすめなのはオイル交換とフルード交換だ。エンジンオイルは猛暑の中で油温が上がり、劣化が進んでいる。最近のクルマなら前回の交換から1万km以上、ネオクラなら5000km以上走っていたり、チョイ乗り(1回の走行が8km以内)メインだったり、渋滞やアイドリングの時間が長かったクルマは、冬が来る前にオイル交換を行いたい。

 もうひとつ、ブレーキフルードとマニュアル車ならクラッチフルードも要チェック。ブレーキフルードは湿気に弱く、長期間使っているうちに湿気を吸って、水分が混じりだしてしまう。フルードに水分が混じると沸点が低くなり、熱で気泡が入ってしまうため、ペダルを踏んでも“気泡”が潰れるだけで、ブレーキが効かなくなったり、クラッチが切れなくなることがある。これが、いわゆるペーパーロック現象だ。

 ブレーキフルードもクラッチフルードも、高温多湿の日本では、ふた夏超えたら交換するのが理想。つまり2年に一度の交換が目安となっている。ブレーキフルードは比較的、定期的に交換している人が多いようだが、クラッチフルードは忘れられがちだ。

 その結果、この夏渋滞にはまっているうちに、クラッチペダルを踏んでもクラッチが切れなくなって焦った! というMT車のオーナーもいたようだ。リザーバータンクを見て、フルードが透明ではなく茶色っぽく変色していたら、早めに交換してしまおう。

フルードは比較的安価で交換をすることができる

 車種やフルードによっても違うが、ブレーキフルードの交換なら工賃込みで7000円ほどで、クラッチフルードの交換なら約5000円で出来るはずだ。ちなみにブレーキフルードもクラッチフルードも基本的には同じ液体で商品名は「ブレーキフルード」となっている。

 そして定番のバッテリートラブル。夏の間、エアコンを多用して弱っているバッテリーも多いので、ディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドなどで専用のテスターを使ってバッテリーの状態を確認しておくと安心だ(通常無料)。

 もうひとつ、冷却水のLLC(クーラント)の濃度も冬の前にチェックしておきたいところだ。LLCの濃度が濃すぎるとオーバーヒートしやすくなるし、薄すぎると寒冷地で凍結する可能性がある。またLLCの防錆効果は通常2年程度なので、定期的な交換が重要(超長寿命タイプのLLCもある)だ。

 ついでにウォッシャー液の補充も忘れずに。空気が乾燥してくると、ウォッシャー液の出番も増えるし、濃度も冬用に濃いめに調整しておきたい。

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