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F1直系のカーボン車体に飛行機ばりのエアブレーキ! 億超えもあった伝説の「SLRマクラーレン」の衝撃

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TEXT: 妻谷裕二(TSUMATANI Hiroji)  PHOTO: ダイムラー、マクラーレン

メルセデス・ベンツ「SLRマクラーレン」の登場

 2003年のフランクフルトモーターショーでメルセデス・ベンツは、1995年以来F1でパートナーを組むマクラーレン・グループと共同開発したフラッグシップスポーツカー、SLRマクラーレンを発表する。このモデルはメルセデス・ベンツが1955年のレースシーンを席巻した300SLRに由来しており、上方へ跳ね上がるように開く「スイングウイングドア」やF1のノーズコーンを連想させるフロントまわりのディテールなどが特徴。2003年のフランクフルトモーターショーで発表されたメルセデス・ベンツ「SLRマクラーレン」

 イギリスのマクラーレン専門工場であるマクラーレン・テクノロジーセンターでロボットは要さずにハンドメイドで生産され、塗装さえ人間が受け持つほど特別なモデルとして製造された。マクラーレン・テクノロジーセンターでハンドメイドにより生産される「SLRマクラーレン」

 その施設はロンドンから南西40km、サリー州ウオキングの景観保存地区に位置する。マクラーレン・グループの7社が同じ敷地に集結し、2万㎡で全3階(地下1階、地上2階)、高さ10mの建物はアンスラサイトグレーと白を基調にして超モダン。1000人あまりのスタッフがハイテク・オフィス、研究所、ワークショップで働いている。これこそメルセデス・ベンツSLRとチーム・マクラーレン・メルセデス・F1レースカーの聖地と言える。

 メルセデス・ベンツSLRマクラーレンのボディバリエーションは多彩で6種類。マクラーレンのF1技術をそのまま転用した軽量高剛性のカーボンファイバー製モノコックボディを採用し、エンジンはAMGがこの車のためだけに開発した最高出力626PSのV型8気筒5.4Lスーパーチャジャー付きだ。最高出力626PSのV型8気筒5.4Lスーパーチャジャー付きエンジンを搭載する「SLRマクラーレン」

 エンジン始動はセレクターレバー頭部のボタンで行なう。メルセデス・ベンツ専用の電子制御5速ATを介して後輪駆動し、最高速は334km/hに達する(クーペモデル)。一方、その速さに見合った制動力を得るために、カーボンファイバーセラミック製の超大径ディスクブレーキを採用したほか、120km/h以上からのブレーキング時に自動的にトランク部のウイングが起き上がり、空気抵抗でスピードを落とす「エアブレーキ」を標準装備している。SLRマクラーレンに搭載されたカーボンファイバーセラミック製超大径ディスクブレーキ

 このようなレーシングカーの走行性能を誇る一方で、SLRマクラーレンはメルセデス・ベンツの高品質、快適性も全く犠牲にしていない。インテリア装備はボディバリエーションで異なるが、キャビンは2座シートが用意され、コックピットの仕立てはSLの流れを汲み、シンプルで上質だ。シンプルで上質な「SLRマクラーレン」のコックピット

 カーボンファイバー製フルバケットシートはセミアニリンレザー&アルカンターラでレーシーな雰囲気にまとめつつ、パドルシフトを備える本革スエードスポーツステアリングや赤いシートベルトなどがスポーツマインドを駆り立てる。カーボンファイバー製フルバケシートやパドルシフステアリングを装備

 最新のレース技術を最高のロードカーに余すことなく投影したこのメルセデス・ベンツSLRマクラーレンには、その伝説が確かに継承されている。尚、日本では2002~2013年の超大型高級車・マイバッハ同様、各ディーラーではなく、メルセデス・ベンツ日本がお客様に直接販売とサービスサポートを担当していたと記憶している。当時のレース技術を余すことなく投影したメルセデス・ベンツSLRマクラーレン

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