ラッピングは劣化したボディに施工ができない
さて、気になるのはそれぞれのデメリットだろう。オールペンもフルラッピングも高額なカスタマイズだけに、後悔がないよう知っておくべきことがある。オールペンを実施した車両については、査定が事故車扱いになってしまうケースがあることを覚えておこう。
いくら高年式の人気車でも、車両としての資産価値が下がってしまう可能性が高いのだ。もちろん、すでに事故車であったり査定の厳しい低年式車、外装のレストアが必要な旧車などは気にする問題ではない。フルラッピングのデメリットは、何と言ってもフィルムの寿命となる3年を目処に剥がす必要があること。
放置すると剥離が困難になるため、期限つきのカスタマイズだと割り切らねばならない。もう1点注意したいのが、クリアがハゲたような劣化したボディには施工ができないということ。仕上がりが悪いばかりか、剥離の際に下地塗装へダメージを与えるので、補修を兼ねたラッピングは基本NGだと思っておこう。
今やドレスアップシーンで普通に色変えされたクルマを見るが、その車両の資産価値を考慮すれば、オールペンかフルラッピングのどちらが適しているのかが理解できたことだろう。とはいえ、理想を追い求めて愛車をカスタマイズするのは個人の自由! 限られた人生の中で、悔いのないカーライフを満喫してもらいたい。
【取材協力】
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