高齢者の社会貢献にも繋がる可能性も
「元気な高齢者が改良したコムスを使って現役で働けることは、若者を助けることにもつながるのではないか」と小竹博士は語る。高齢になれば体力も落ち、長時間の重労働は無理であっても、若い世代が一人でやることを2〜3人が交代でやれば、事を成し遂げることができる。高齢者が介護だけでなく仕事も相互扶助で一緒にやることが、社会を動かすことにつながるというわけだ。また健康寿命の増進にもなるだろう。
そうした新しい社会の創造は、新型コロナウィルスの影響で提唱されている新しい生活様式とともに、逆ピラミッドといわれる若者世代の減少による人口減少の日本で、国を支え、国民の生活を支える新たな仕組みになっていくのではないか。
一人乗りEVのコムス以外では、TAJIMA-EVが二人乗りのタジマ・ジャイアンを販売している。だが、まだ超小型モビリティとしてのEVは選択肢が広がっているわけではない。
自動車メーカーは、ただ単に環境や効率化のための超小型モビリティではなく、国づくりのための新たな移動手段と暮らしの創造まで広く、深く踏み込んで超小型モビリティの未来を考えれば、より現実的な姿が具体的に見えてくるのではないだろうか。
[参考資料]
http://www.k.u-tokyo.ac.jp/info/entry/22_entry310/
http://www.atl.k.u-tokyo.ac.jp/