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冬は「タイヤ」にだけ注意を払ってもダメ! 軽視しがちな「ホイール」選択が危険を招く可能性

タイヤ同様にホイールも「安心」を基準に好みのデザインを選ぶのが基本

 雪の多い地域やウインタースポーツを楽しむ人にとって、冬の必需品ともいえるのがスタッドレスタイヤ。夏タイヤのホイールから組み替えるのが面倒で、あり合わせの安いホイールを使うケースも多いと思うけど、安全のために選び方や注意点を把握しておきたい。

保安基準をクリアの証「JWL」マークがないホイールはNG

 まずはスタッドレス用に限らず、ホイール選びの基本から。時間があれば愛車のホイールに「JWL」という刻印があるか探してみよう。コレは国土交通省が定めた「道路運送車両の保安基準に係わる技術基準」に適合した証明で、カンタンにいえば強度や耐久性の保証といえるマークだ。

 車検をクリアするためにも「JWL」が刻印されたホイールが必要で、日本の真っ当なメーカーが製造および販売しているホイールであれば、ほぼ間違いなく「JWL」マークが付いている。写真は「ウェッズ」の「ジョーカースクリュー」。3Dデザインのスポークがリムエンドまでつながることで、装着サイズ以上の大口径感を演出してくれる。サイズも12インチから18インチまで幅広い。 ただし厄介なのがアフターパーツ業界で問題になっているコピー品や、先日も事件にまで発展した「JWL」を偽造表示したような粗悪ホイール。強度を無視してまで製造コストを下げたり、費用のかかる強度試験なんて行なうワケもないので、ごく当たり前の使い方でも歪んだり割れたりする可能性がある。

 そのような粗悪品を回避するには名の知れたメーカー品を、信頼できるプロショップや大手カー用品店などで購入すること。価格に釣られて安易にまがい物に手を出せば、大きな代償を支払う危険性があると理解しておこう。

冬用だからこその「手入れの方法」と見落としがちな「ナット」の選び方

 いよいよ本題に入ってスタッドレスタイヤに適したホイールの話。圧雪だろうとアイスバーンだろうと雪や氷に覆われた道には、融雪剤と呼ばれる塩化カルシウムが散布される。それはそれで非常にありがたい存在なのだが、金属にサビを発生させたり塗装を傷める大敵でもあるのだ。

 雪道を走ったらホイールを含め入念に洗って融雪剤を落とす必要がある。裏側にブラシを入れやすい形状の方が洗車は楽だろう。 またマメに洗ったとしても塗装のダメージは多少なりともあり、劣化を考えるとあまり高価なモデルは避けたいし、履く期間が冬だけになるのでそもそももったいない。昔のスタッドレスタイヤ用のホイールは野暮ったいデザインが多かったけど、最近は有名メーカーがデザインやサイズ設定にこだわり、ドレスアップ効果の高いスタッドレスタイヤ用ホイールを展開し始めている。写真は「ブリヂストンリテールジャパン」より販売されている「エコフォルムCRS18」。スポーク切削面をシャープにすることで形状をより美しく見せる意匠を採用しつつ、防塵性能を当社基準比で3倍の塗装品質をクリア。

 また交換する際はナットの形状が合うか絶対に確認すること。座面形状というホイールと接触する部分の形状がメーカーや車種によって違い、社外ホイールは奥が細い「テーパー型」が大半なのに対し、純正ホイールは『平面型』と『球面型』が多い。この形状が異なるとホイールが確実に固定されず、走行中に緩んだりナットが折れるなどのトラブルに繋がるので、自分で判断できなければプロにチェックしてもらい適切なナットを使うべし。

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