低コストで純正システムをグレードアップ
カーオーディオのサウンドはオーディオ機器のグレードや取り付け方法で大きく左右される。近年は新車時からマルチウェイスピーカーを装備するなど純正のグレードも徐々に向上しているものの、アフターパーツの幅広い選択肢にはかなわない。
そこで今回は純正オーディオの音に不満を持ったら、まず始めてみたいハードルの低いグレードアップ方をピックアップ。概算で予算5万円以内で収まるメニューを紹介したいと思う。
【1:スピーカー交換】
真っ先に手がけたいのは「スピーカー」の交換だ。純正スピーカーはコスト重視で設定されることも多く(特に高級車以外の一般的な車種には多い傾向)、音質面では多くは期待できない場合も多い。
そこで音の出口に当たるスピーカーを交換することで、音質の改善を狙ってみよう。しかもスピーカーにはさまざまなグレードがあり1万円未満から手に入る。量販店などで簡単に取り付けしてもらえるので、まずは音質改善のために実践してみると良いだろう。
スピーカーの交換は比較的簡単な作業になる。まずは愛車の純正スピーカーの状態を知ることからスタートする。基本的には純正スピーカーをそっくり交換するトレードイン取り付けがベーシックな方法だ。ドアにフルレンジスピーカーが付いている場合はドアスピーカーのみの交換、ダッシュ上やドアミラー裏にツイーターが付いている2ウェイの場合はウーファー/ツイーターの双方を交換するという手法だ。
次にドアのウーファーの口径がポイントになる。一般的には13cmや16cmが使われていることが多い。それに合わせたトレードインスピーカーを用意して交換するだけでOKだ。
さらに、上のレベルを狙うなら純正フルレンジのシステムを2ウェイ化する方法もある。これはドアの純正位置にウーファーを取り付けて、高域用のユニットであるツイーターをブラケットなどを使ってダッシュ上に設置するというスタイル。ツイーターの追加&音響的に有利な設置位置により高域特性が大幅にレベルアップするので、クリアでヌケの良いサウンドを作るには絶好の手法となる。
【2:サブウーファー】
スピーカー交換に次いで効果が実感できるのが「サブウーファー」の追加だ。純正のフロントスピーカーでは再生しきれない超低音が加わるので、音の厚みが断然違ってくる。サブウーファーを追加した上でいつも聞いている曲を再生すると厚みや深み、さらにはボーカルの声の質や楽器の聞こえ方まで大きく変わっていることに気が付くハズ。
そんなサブウーファーには「パワードタイプ」と呼ばれるパワーアンプを内蔵したモデルが用意されている。サブウーファーは口径も大きくナビの内蔵アンプでは駆動しきれないため外部アンプが必要なのだが、パワードタイプなら別体のパワーアンプが不要。そのためナビやオーディオなどのライン出力に接続するだけでサブウーファーのドライブが可能だ。しかも小型ボディのモデルが多く、シート下などのデッドスペースに設置できるのも魅力だ。
サブウーファーと言えばブンブンと迫力の低音を響かせるユニットだと考えているユーザーも多いが、音楽ソースに入っている低音を正確に再生し、中高域への影響も少なくないユニットであることも知っておこう。