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30年落ちなのに「新車」より「中古」が高い! スーパーカーでもないのに「驚き価格」の国産車4選

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: ホンダ、トヨタ、スズキ、Auto Messe Web編集部

そんなに価格が高い!? と驚かされる国産旧車

 最近、80年代前後のクルマたちの価格が上昇している。つい最近まで80年代車は新しくもないが旧車でもないという括りだった気もするが、気づけば時代は令和となり、もはや90年代のクルマですら30年近く前のクルマとなっているため、致し方ないところもあるかもしれない。

 例えばタイトルにも記したスカイラインジャパン(5代目スカイライン)は、先代のケンメリと鉄仮面の愛称でも知られたR30型の間に挟まれてやや不人気のイメージがあったが、気づけば300~400万円台のプライスタグも珍しくないといった状況になっている。5代目スカイラインもいまや300〜400万円の間で中古の市場の取引がなされている

 当時の貨幣価値とは異なるとはいえ、新車時に最も高いグレードでも190万円弱だったジャパンなので、新車時よりも高値になったということは間違いない。そこで今回は新車よりも高値になった80年代車をチェックしてみたい。

1)トヨタ カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86)

 80年代の国産車でプレミア価格といえば、真っ先に脳裏に浮かぶのがAE86だろう。もともと大衆車のカローラ/スプリンターの中のスポーツグレードという位置づけであったのだが、E90系からは全車前輪駆動となってしまったことで、最後の後輪駆動となったAE86は根強い人気を誇っていた。トヨタ・カローラ・レビンは東京お台場にあるMEGA WEBに展示がされているもの

 そこに火を付けたのが、1995年から連載がスタートした漫画「頭文字D」だ。主人公の藤原拓海がAE86スプリンタートレノとともに成長していくストーリーは、AE86人気を一気に押し上げたのである。東京オートサロンに展示がなされていた頭文字D仕様のトヨタ・スプリンター・トレノ

 その結果、現在でもAE86の人気は高く、フルノーマルの状態の良いものや、レストア済の個体では400万円を超える価格も珍しくない。なお、当時の価格は最も高かったトレノ3ドアGT-APEXで156.3万円だった。

2)ホンダ CR-X(EF)

 ホンダのコンパクトカーであるシビックをべースに、より軽量コンパクトなボディとショートホイールベース化を実現し、FFスポーツという道を切り開いたCR-X。初代はバラードスポーツという冠からも分かるように、シビックの兄弟車であるバラードの派生車種という扱いだったが、2代目からは単に「CR-X」となった(サイバースポーツという愛称はあったが)。EF型ホンダ・CR-Xのフロントビュー

 1987年9月にデビューしたCR-Xは、89年9月にマイナーチェンジを実施し、インテグラに搭載されていた1.6リッターVTECエンジンを搭載したSiRグレードを追加。ハイパワーエンジンと軽量ボディの組み合わせは、一般のユーザーはもちろんモータースポーツ界にも影響を与え、ジムカーナでは一時期CR-Xのワンメイク状態になるほどだったのだ。

 そんなキャラクターのCR-Xだけに酷使される個体も少なくなく、気づけば状態のよいものはほとんど市場になくなってしまい、現在では状態の良いものは200万円オーバーとなっている。なお、SiRグレードの当時の新車価格は154.7万円だった。

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