全日本参戦を目指す清水和夫さんも急遽参戦
“ラリチャレ”の愛称で親しまれている「TOYOTA GAZOO Racing Rally Challenge」。2001年にプレシーズンとして始まった「TRD ヴィッツチャレンジ」がその始まりで、その後「TRDラリーチャレンジ」、そして2016年から「TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジ」という名称に変更となったものの、今年で20年目を迎えている。
その記念すべき20周年の今シーズンだが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、開催見送りが相次ぎ、ようやく新たにスケジュールを組み直して開催をスタートさせている。それでも9月の渋川伊香保、10月の福井勝山も開催中止となってしまっているが、10月25日(日)に予定されていた第11戦「富士山すその」は無事に開催となった。
早朝のレキ、そして会場となる裾野市運動公園内に設置された「SPORT」、林道を使用する「ORANGE」、「GREEN」のSSをそれぞれ2回ずつ走行する全6ステージで構成されていた。ちなみにSSはトータル15.96kmで、そう移動距離は68.94kmである。今回も、奴田原文雄選手や新井大輝選手など国内トップラリーストも参戦(もちろん、ドライバーとしてではなく、コ・ドライバーとして)。またモリゾウ選手も参戦している。
「ラリチャレ」では初のトヨタ・ヤリスが3台もエントリー!
今回のトピックといえば、このTGRラリチャレにトヨタ・ヤリスが参戦登場したことだ。「#148頑固一徹スポーツCVTヤリス(MXPA10-清水和夫/高波陽二)」、「#149 TeamFスポーツCVTヤリス(MXPA10-山中章弘/小林泰治)」の2台。
そして「0」カーとして、合計3台のヤリスがラリチャレを初めて走行した。ラリチャレは、細かく車両ごとにクラス分けなされており、アクア、ヴィッツ、86といった車両別のワンメイククラス、排気量1500cc以下のトヨタ車、1501cc以上のトヨタ車といった区分で分けられているが、今回のヤリスは、1500cc以下のトヨタ車(E-3クラス枠)へ組み込まれることとなった。
「今回新しいプラットフォームで、エンジンも3気筒のエンジン。CVTも発進用に時速40kmくらいまでギヤを持っている、トルクコンバータを使ってて、その先はベルト式のCVTにバトンタッチするという新設計のCVTって全部新しい。ヤリスで全日本ラリーに出たくてね、3月に納車になったらすぐにオクヤマガレージにもっていって、24点式ロールバーとかFIA規格のラリー車として仕上げてもらっていた。ロールバーはオーバースペックかもしれないけど、崖から落ちても大丈夫なように、やる以上はしっかり、ね(笑)」。