雨に対応した走り
続いてはテクニック編。仮にドライでもコースイン直後はすぐ全開せず、タイヤやブレーキを徐々に温めていくが、雨のときはウォームアップをいつも以上に慎重に行なうこと。併せてコース上にできている水溜りや川も確認し、通過せざるを得ない場合はできる限りステアリングを真っ直ぐにし、ブレーキも使わず安定した状態で走るのがセオリーだ。
ライン取りもドライの「アウト・イン・アウト」に固執せず、水の少ないところを選びながら走ったほうが安全で速いはず。特に縁石のすぐ脇は水が溜まりやすく、インを攻めすぎるのは避けたほうが無難だろう。
雨量の変化をよく観察することも雨天のサーキットを走る上で重要だ。雨は常に一定の強さで降っているワケではない。水溜りが深くなれば挙動はより不安定になるし、路面上に流れる“川”の勢いや本数も変わってくる。なので「前の周は大丈夫だったから」と油断していると、文字どおり足もとをすくわれかねないので要注意。
最初こそスリッピーな路面は楽しさより怖さが先に立つかもしれないけど、タイヤは減りにくいしマシンコントロールを覚えるには最適。少しずつウェット路面の走り方をマスターし、ドラテクの向上に役立てて欲しい。