ファイナルステージ進出決定は次戦へ
アメリカでもっとも人気あるレースシリーズであるNASCAR(ナスカー)。そのナスカーの中でも3大シリーズのひとつ、「GANDAR RV&OUTDOORS TRUCK SERIES(トラックシリーズ)」に長年挑戦し、その2018年シーズンの覇者でもある、服部茂章代表率いる「Hattori Racing Enterprises (HRE)」は、今シーズンも同じトラックシリーズへの参戦を続けている。
最高速320km/hを超えるバトル展開
今季のナスカーシリーズは、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受け、シーズンの中断もあったが、この10月25日(日)には、トラックシリーズ第21戦「APEEDY CASH.COM 400」が開催となった。
トラックシリーズ第21戦は、テキサス州フォートワースにあるテキサス・モーター・スピードウェイが舞台。1周1.5マイルのクワッド・オーバルコースだが、24 度という極めて深いバンク角を持つコーナーのため、最高速度は320km/h超えるバトルが展開される超高速トラックである。今回のトラックシリーズ第21戦は、テキサスのコースを147周で行われるレースは第1ステージ、第2ステージがともに35周、最終ステージ77周の3ステージ制となる。
新型コロナウィルスの影響で、今回も練習走行も予選セッションも行われず、決勝レースのみを行うレースフォーマットでの開催。HREの「#16 AISIN GROUP TOYOTA TUNDRA」は、抽選で3番グリッドを獲得。
25日(日)午後12時にレースはスタートしたが、16号車を駆るオースティン・ヒル選手はすぐに2番手に順位を上げてトップを追走し一進一退の攻防の緊迫した展開が33周目のイエローコーションが出されるまで続き、そのイエローコーションが出されたまま第1ステージは終了し、まずはこのステージ2位で貴重なポイントを獲得する。このステージブレイクのピットインでは給油と4本のタイヤ交換を行い、続く第2ステージを2番手から迎えることとなった。
この第2ステージは41周目に開始のグリーンフラッグが振られるも、後続車のクラッシュで、レースはレッドフラッグが出され、一旦中断。48周目からレースが再開されるとHREの16号車は混戦に阻まれいったん順位を6番手にまで落とすことに。この中段の混戦による乱気流の中での車両の不安定な状態に加え、タイヤの消耗によるフロントタイヤからの振動が発生し、順位を69周目にはさらに8番手にまで下げてしまい、このまま第2ステージのチェッカーを受ける。
この第2ステージと最終ステージのステージブレイクのピットインで、HREのクルーは、給油と4本のタイヤ交換と共に空気圧の調整とセッティング変更を施してヒル選手をコースに送り出し、第2ステージフィニッシュ時と同ポジションの8番手から最終ステージを戦うこととなった。