最終ステージ 23番手からの大挽回
78周目にスタートした最終ステージだが、89周目にはそのポジションを10番手まで落としてしまう。この日5回目のイエローコーションが92周目に出されると、ここでHREチームは給油とタイヤ交換のためにいったんピットに戻したが、再スタート前にヒル選手との無線交信で、マシンにさらなる調整が必要とチームは判断し、このコーション中にセッティング変更のための再ピットインを指示。このため順位を23番手まで落とすこととなってしまう。
しかし、その後の再スタートから、ヒル選手は次々とポジションを上げていき、106周目までには16番手にアップ。さらにここから2回のイエローコーションもあって、そのリスタートでも順位を上げることに成功。118周目には5番手まで順位が浮上する。130周目にはトップを争う2台が接触し、クラッシュ。ヒル選手はこれを間一髪のところですり抜け3番手に浮上し優勝争いに加わっていった。
残り12周でリスタートが切られると、この3台が横に並ぶスリーワイドを繰り広げながらバトルを展開。ヒル選手は141周目に2番手にポジションを上げ最後は2号車との一騎討ちとなるものの、2号車の背後では乱気流がありハンドリングが不安定になるため、追い越しが出来ないままの展開であった。
だがゴール目前の145周目、2号車が周回遅れのマシンをパスする一瞬の隙を捕らえて、ついにこのレースで初めてトップに浮上する。レースは残り2周であったが、このヒル選手がトップに立った直後に後続でクラッシュが発生し、レースはイエローコーションとなり、レースは残り2周で争うオーバータイムへと突入。
150周目にグリーンフラッグが振られ、2番手から仕掛け追い越しのチャンスを狙うも2周の戦いでは、トップに僅かに届かず最後は0.1秒差の2位でフィニッシュとなった。
プレイオフ・ファイナルステージへの進出を確定することは残念ながらできず。ただ、ファイナルステージ進出を掛けた次戦に向け、シリーズ3位、27ポイントのアドバンテージという有利なポジションを勝ち取った。トラックシリーズは、この後、10月30日(金)にマーティンズビルで開催されるプレイオフ第2ステージ最終戦となる第22戦が予定されている。