マシントラブルを抱えながらの走行で粘り続けたものの……
アメリカの人気レースシリーズ「NASCAR(ナスカー)」で唯一の日本人オーナーチームとなる「Hattori Racing Enterprises(HRE/代表は服部茂章氏)」は、昨年に引き続いて今シーズンもナスカーの3大シリーズのひとつである「Xfinity SERIES(エクスフィニティ・シリーズ)」のスポット参戦を続けている。
第27戦から5戦連続での参戦となるシリーズ第31戦「O’Reilly Auto Parts 300」は、10月24日(土)、テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイを舞台に開催となった。1周1.5マイルのクワッド・オーバルコース。24度という極めて深いバンク角を持つコーナーのため、最高速度は320km/h超える超高速トラックである。
その時のセッティング変更が功を奏し、若干だがバランスが安定、61号車はいったん落ちた順位を19番手にまで戻して第1ステージのチェッカーを受けた。直前のイエローコーション時に既に給油とタイヤ交換を終えていたヒル選手は、このステージブレイクでピット作業をスキップすることも考えられたが、さらなるバランス改善を狙ってピットインを指示。セッティング変更だけでコースに戻り、14番手から第2ステージのリスタートを待つこととなった。
「スポットで参戦しているエクスフィニティ・シリーズですが、今年はコロナの影響で練習走行と予選もない、とてもイレギュラーなスケジュールになり、今までのデータのないチームには、とても厳しい戦いになりました。その中でも後半戦からは優勝争いに加われるようになり、上位クラスでも十分に戦える手応えを掴むことが出来ました。来シーズンはエクスフィニティ・シリーズでも常に優勝争いの出来るトップチーム作りを目指してこれから全力を尽くしたいと思います。引き続き応援よろしくお願いいたします」とレース後、服部茂章代表はこのエクスフィニティ・シリーズ参戦の一年を振り返った。