【カールソン】
最後は「ロルフ・ハルトゲ」と「アンドレアス・ハルトゲ」の兄弟が、1989年に設立したカールソン。ブランド名は2人がリスペクトしていたラリードライバー、「イングバル・カールソン」の名を用いたもの。
同社はメルセデスをベースにエアロパーツやホイール、足まわりなどの専用パーツを開発し、特にエクステリアのパーツはベース車の印象を損ねることなく上品なムードを醸し出しており、ラグジュアリー志向のオーナーにも好まれた。同社は2015年に倒産したが、その後は韓国のサンボモータースが事業を継承し、現在も商品開発を続けている。
カールソンはコンプリートカーの製作も得意としており、有名なところで言えば「SL65AMG」のボディを軽量なカーボンファイバーで作り替え、V12エンジンを753馬力までパワーアップさせた「カールソン・C25」。価格は何と6300万円という超プレミアムモデルだった。
モータースポーツ活動にも積極的で、ドイツのニュルブルクリンクで行なわれる耐久レースにも参戦。そこで培ったノウハウを製品開発にフィードバックしている。2013年のジュネーブモーターショーでは、レーシングモデルの「カールソン・SLK340」を出展。わずか780㎏とといいうう超軽量ボディに、、レース用に専用開発した610馬力の3.4リッターV8エンジンを搭載。強烈なダウンフォースを発生させるダイナミックなスタイリングも注目を集めた。
日本では2000年に設立したカールソンジャパンが、パーツの販売を行なう。日本市場をターゲットとしたパーツの開発も積極的で、特に知られているのがホイールだ。当初はメルセデス向けのサイズラインアップのみだったが、その後は国産車向けサのモデルもリリース。大型セダンからコンパクトまで、幅広い車種に選ばれている。そのため、「カールソン=ホイール」というイメージを持っている人も多い。
特に有名なモデルは、細身の16本スポークをフィン上に配置した「1/16」。上品さを全面に押し出したデザインやカラーリングが人気を博し、シンプル志向のVIPセダンなどに装着されている。派生モデルとして、2ピース構造の「2/16」も登場した。他には11本スポークの「1/11」、ラフメッシュの「1/10X」など様々なデザインのホイールを手がけている。