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「ウレタン注入」「湾岸ウイング」「バネカット」! 消えた90年代の走り屋「ド定番」カスタム6選

なんでもアリだったチューニングカー全盛期

 チューニングの世界は日進月歩。ひと昔前に一世を風靡したメニューやパーツが、10年後には廃れてしまうのも日常茶飯事だ。令和に変わって日は浅いものの、すでに「懐かしの…」と呼びたくなるカスタムを紹介したい。

【発泡ウレタン】

 サーキットからストリートまで大流行したメニューといえば、手軽なボディ補強である発泡ウレタンだろう。車体のサイドシルなどに発泡性のウレタンフォームを充填し、歪みやねじれを抑え剛性を高めるのだが、当時から水分を含んで腐食しやすくなるとか、事故後の修復が大変とか否定の声もあった。

 また技術のあるプロが確実に作業するならともかく、素人が見よう見まねで行なうと隙間ができやすいのも難点といえる。

【湾岸ウイング】

 外装でいえば平成の初期にドリフト仕様の定番だった、トランクにベタ付けするタイプの大型リヤスポイラー。「湾岸ウイング」や「湾岸羽(ワンガンパネ)」などと呼ばれることもあった。

 ダウンフォースというよりは見た目の流行だったが、より性能を重視したGTウイングに取って代わられた感がある。そのGTウイングも大型なモノは法改正などですっかり影を潜め、今はローマウントで翼端板も小さい製品が主流となった。

【触媒ストレートパイプ】

 法律の厳格化で消えたパーツといえば触媒ストレートパイプ。決して以前が合法だったワケではないものの、ナンバー付きのストリート仕様でも触媒を取り外したり、中身を抜いて事実上のストレートにしている車両が少なからずいた。

 しかし警察による取り締まりの強化や環境問題に対する意識の高まりや、チューニング業界が一丸となって合法チューンを推し進めたことで、ナンバーなしのサーキット専用車両でしか見かけなくなった。

【バネカット】

 足まわりではリーズナブルな車高調が数多く登場したことで、純正もしくは荒巻タイプのスプリングを切断してローダウンする、いわゆる「バネカット」も過去の遺物になったといえるだろう。鬼キャンもドレスアップ界の一部ではまだまだ人気だが、ドリフトにせよグリップにせよ走りのステージではほぼ絶滅。タイヤの性能アップやセッティング技術の進化によって、以前のように大きいキャンバー角は必要なくなったのが原因だ。

【ステアリング交換】

 走り屋に限らず昔は交換する人が多かったのは、純正のお世辞にもカッコいいといえないステアリング。廃れた理由は誰もが想像できるとおりエアバッグの普及で、社外品に交換するといざ保険を使うときに問題が生じたり、安全性を高めるパーツをなくすことに抵抗を感じる人も増えた。

 もっとも今は純正ステアリングのデザイン、操作性とも昔に比べればはるかに向上しているし、オーディオの操作系を内蔵したクルマも多く、交換のハードルはさらに上がったかもしれない。それでも「お気に入りのステアリングを使いたい!」という人は、エアバッグなどを流用できる製品もあるのでソチラを選ぼう。

【アーシング】

 純正の進化により以前ほど見かけなくなったメニューは、電気の流れをスムーズにする「アーシング」もだ。旧車や純正のアースケーブルが強化されていない車種では、依然としてさまざまな面で体感しやすいと思われるが、アーシングが着目された当時に比べれば恩恵は少ない。

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