普段着のまま愛車で憧れのサーキットを走れる
昔に比べればハードルはだいぶ下がったものの、はじめの一歩を踏み出すには勇気がいるサーキット走行。初心者向けのイベントや走行会も多く開催されているけど、やはり専用の装備が必要だったり、金銭面で躊躇する人も少なくないだろう。そんな予備軍にオススメしたいのが普段着でOKの「体験走行」だ。
ヘルメット&グローブ不要で参加OK
ビギナー向けのサーキット走行会とはいっても、危険を伴う遊びだけにそれなりの準備は必要だ。ヘルメットにグローブといったドライバーの装備、タイヤやブレーキをはじめとする愛車のメンテナンス、さらに走行料金を加えれば初期投資はバカにできない額となる。本格的にお金を注ぎ込む前に「サーキット走行の雰囲気を味わいたい」、また「一度でいいからコースを自分のクルマで走ってみたい」といった人にはいささか荷が重く感じる出費だろう。
そんな人にまず体験してほしいのが、文字どおりの「体験走行」だ。内容はサーキットによって多少の違いはあるけど、先導車が付いての走行で追い越しはすべて禁止、ヘルメットやグローブは不要で一般公道と同じ服装、車両はナンバー付きで公道を走れる仕様であれば車種は不問、周回数は2〜3ラップというのが一般的となっている。
参加方法や当日の流れは?
次に参加の手順やイベントの流れを、富士スピードウェイを例に紹介しよう。まずはウェブサイトの「走行カレンダー」で、体験走行が実施される日を確認する。スケジュールが合えばサーキットへ足を運び、走行開始の15分前コントロールセンターでチケットを購入、指定の場所に駐車して時間になったら先導車に従い走行スタート。スーパーGTなどが開催される本コースを体験でき、走行料金は1台で2200円と意外にリーズナブルなのだ。
ただしお試しの体験走行といえど注意すべき点はある。まずは上でも書いたとおり追い越し禁止で、前車との間隔をわざと空けて全開するのも絶対にNG。一方で、通常のサーキット走行では禁止されている助手席や後席の同乗走行が認められているので、カップルや家族連れも一緒に楽しめるのは大きな魅力だ。
あくまでも体験であって一般的なフリー走行じゃないからこそ、低料金かつ専用の装備もいらないことを理解しておきたい。それと最低でもクツはサンダルやヒールの高いタイプじゃなく、運転しやすいスニーカーなどを用意すること。
なお富士スピードウェイでは上記の体験走行に加え、86やヴィッツといった「GR」の車両をレンタルしての体験走行や、レースおよびイベント時に開催を予定している「ナイトパレードラン」も。
同様の取り組みはほかの主要サーキットでも行なわれており、主催者が独自に体験走行の枠を設けるイベントも存在する。いわゆる「ビギナー向け走行会」より敷居の低い「体験走行」を、サーキットの第一歩として大いに活用しよう!