モータースポーツ用タイヤは一般道でも最強?
サーキットで使っている人を見かける、溝が少なく、いかにもグリップが良さそうなモータースポーツ用のタイヤ。性能が優れているのはわかるけど、一般公道で使用するのはアリなのだろうか? グリップ力や耐摩耗性に加え、車検のときの扱いなどについて確認しておこう。
舗装路で強力にグリップする「セミスリック」
モータースポーツ用のタイヤといってもカテゴリーはいろいろある。溝がまったくないサーキット専用の「スリック」に舗装路用の「セミスリック」、ウェット用の「レイン」や「ラリー用」など。ここではもっとも使っている人が多いであろう、セミスリックタイヤ(Sタイヤとも呼ばれる)を前提に解説したい。
最大の特長は説明するまでもなく、通常のラジアルタイヤを大きく凌駕するグリップ力だ。どの製品も溝面積が極端に少ないうえ、柔らかめのコンパウンドが使った製品が大半で、旋回・加速・減速のいずれに対しても有効。使ったことがある人はわかるはずだが、まるでクルマが変わったかのようにさえ感じてしまう。
とはいえ“誰が使っても速くなる万能かつ魔法のタイヤ”というワケじゃない。モータースポーツという狭いカテゴリーに性能を全振りしたがゆえの、デメリットや“使用上の注意”も決して少なくないのだ。