新型「楽ナビ」と「車載Wi-Fiルーター」のオススメコンビ
目的地までのルートを案内するのがカーナビの役割。それは間違いではないが、今やカーナビはそこから大きく機能をアップして、ドライブをより快適に楽しくしてくれるアイテムへと変貌を遂げている。
今年はコロナ禍という状況もあり、特に年末年始の移動にマイカーを利用する人が増えそうだという。今回はそんなドライブに打ってつけのカーナビとしてパイオニア カロッツェリアの「楽ナビ」と、その楽しさを広げる「Wi-Fiルーター」を紹介したい。
弱点が見当たらない最強の普及モデル
カロッツェリア「楽ナビ」といえば、少しクルマに詳しい人ならほとんどの人が知っている超人気カーナビだ。そのコンセプトは当初からずっと使いやすさに重点が置かれてきた。その楽ナビがインターフェースを大きく変え、さらに使いやすくなって登場したのが昨年の春のこと。それから1年半が経ち、その基本性能を継承しながらもHDパネルを搭載した高画質モデルのラインナップを大幅に拡充。9V型大画面モデルやBluetoothなどデジタルメディアに特化したエントリーモデルを追加し、これによって楽ナビの選択肢は大きく広がったと言えるだろう。
では楽ナビの使いやすさはどんなところにあるのか。それを垣間見ることができるのが「ターゲットインターフェース」だ。この機能は使用者のスキルに合わせて操作スタイルが切り替えられるというもので、「おすすめモード」と「カンタンモード」の2タイプが用意されている。より楽ナビを使いこなしたい人は前者を、よりシンプルにわかりやすい状態で使いたいと思うなら後者を選ぶことを推奨されているのだ。特に「おすすめモード」では左側にはAV系を、右側にはナビ系メニューを配置し、さらに中央部には選択中のAVソースを表示するようになっている。このインターフェース上のメリハリ感が使いやすさを実感させる。こうした幅広いユーザーに対応するあたりが楽ナビならではの配慮なのだ。
画面の美しさも使いやすさに通じる重要なポイントだ。今回取材した楽ナビは9V型HDディスプレイを搭載した最上位の「AVIC-RQ911」。このディスプレイはハイビジョン映像をそのまま映し出せる1280×720ドットの高精細パネルで、従来の約2.4倍もの高解像度で表示できる。見逃せないのはこの解像度に合わせて地図をドット単位で合わせていることだ。それだけに地図は隅々まで鮮明に表示し、地図上に表示されているランドマークもハッキリ読み取れる。街区の細かな違いも手に取るようにわかり、特に政令指定都市で表示される「リアル交差点イラスト表示」ではその美しさが際立つ。これは発色能力を従来比約70倍にまで高めたことも大きい。この豊富な情報量が的確に伝わることで見やすさへとつながり安全にも貢献するというわけだ。
さらにこのディスプレイはIPS方式と呼ばれる視野角が広い駆動方式を採用している。車内では家庭のように視聴位置を自由に移動することが難しい。そのため、カーAV機器でも頻繁に使われるTN方式だと視聴位置によって色合いが変化し、ひどい場合には映像に反転現象が生じることもある。その意味でIPS方式は車内のどこからでも均一に高画質を見られる最良の選択なのだ。合わせて「Normaly Black方式」を採用したことで夜間でも白浮きがしにくく、昼夜を問わずクッキリ鮮明な映像が視聴できるというわけだ。このディスプレイへのこだわりは、とても普及モデルとは思えない贅沢な仕様といえるだろう。
そしてカーナビとして機能を果たす上で欠かせないもの、それが交通情報との連携だ。もちろん、楽ナビは交通情報として最新の「VICS WIDE」にも対応したVICS受信を可能としている。そのため、楽ナビだけでも一般道であれば旅行時間を反映したルートガイドも可能だ。が、楽ナビはそれだけに留まらない。パイオニアが独自にユーザーの走行実績を元に収集したプローブ情報が活用することで、情報量を約10倍以上にまで増やすことを可能としているのだ。
これはパイオニアが運営するテレマティクスサービス「スマートループ」によってもたらされるもので、情報量が増えれば幹線から市街地の道路までカバーする。つまり、それだけ渋滞回避の精度は高くなるということだ。その方法は後述する車載Wi-Fiルーターに接続したスマートフォンとBluetooth接続して利用する。これによって情報量は飛躍的に増えるのだ。目的地までのルート上で渋滞時間が増えればそれだけストレスは溜まるし、ドライブの予定も大幅に変更せざるを得なくなる。スマートループを使った楽ナビならスムーズに目的地へたどり着け、ドライブをより楽しく思い出深いものとしてくれるのだ。
ドライブを楽しくする装備も楽ナビは忘れていない。本体には映像/音声をデジタルで入出力できるHDMI端子を備えているのだ。この端子の装備により車内でのエンタメ機能は大幅に拡張できることとなった。例えばリアモニターを接続すれば、楽ナビで受信した地デジをハイビジョン画質のまま映し出せる。さらに手持ちの「Amazon Fire TV Stick」をこの端子に入力し、これを後述の車載Wi-Fiルーター経由で接続すればさまざまなストリーミングサービスが楽しめるようになる。映画も音楽も思う存分楽しめるわけで、まさに車内は走るエンタメ空間”に様変わり。こんな楽しみ方をぜひ楽ナビで味わって欲しい。
楽ナビ
911系 [AVIC-RQ911] [AVIC-RL911] [AVIC-RW911] [AVIC-RZ911]
□価格:オープン価格(実勢価格9万〜12万円前後)711系 [AVIC-RL711] [AVIC-RW711] [AVIC-RZ711]
□価格:オープン価格(実勢価格7万〜9万円前後)511系 [AVIC-RL511] [AVIC-RW511] [AVIC-RZ511]
□価格:オープン価格(実勢価格6万〜8万円前後)111系 [AVIC-RW111] [AVIC-RZ111]
□価格:オープン価格(実勢価格5万円前後)303Ⅱ系 [AVIC-RW303Ⅱ] [AVIC-RZ303Ⅱ]
□価格:オープン価格(実勢価格5万円前後)