3)スズキ・ジムニー【初代1970~1981年】
とまあ、バモスとフェローバギーの2台はあまりにも入手困難。もう少し可能性があるモデルは? と考えると浮かんでくるのが、またしても1970年に誕生した軽自動車唯一の本格クロスカントリーモデル「ジムニー」の初代モデルだ。
エンジンは2サイクル・2気筒でアイドリングでは、どこかのどかな雰囲気の排気音を奏でるが、アクセルを踏み込むと白煙をあげてパワーを絞り出す。初代ジムニーも幌ボディだけの設定で、ドアも幌。はっきり言って快適性とは無縁の無骨なモデルだが、規格品の丸ヘッドライトとロゴを刻まれたフロントグリルの顔つきは愛嬌のあるもので相棒と呼びたくなる。
4)ダイハツ・タフト【初代1974~1984年】
初代ジムニーのスタイルが魅力だと思っても、さすがに2サイクルエンジンは……と思うのであれば、車格的にジムニーの兄貴分となるダイハツ・タフトはどうだろうか? タフトといっても2020年にデビューした軽SUVモデルのことではない。
初代タフトは、ジムニーとジープの間を埋める1リッター4気筒エンジンを搭載した小型クロスカントリー4WDとして誕生している。マイナーチェンジで1.6Lエンジンを追加、さらに後期型ではオーバースペックともいえる2.6リッターディーゼルも用意されるなど、着実にトルクを増やし、悪路走破性能を高めていった。そのまま1980年代まで生産されていたため、探せば見つからなくはないが、レア車なのは間違いない。
5)ミニ・モーク/カジバ・モーク【1964~1993年】
ここまでSUVという言葉が生まれるはるか前の国産レジャービークルを紹介してきたが、輸入車でも同テイストのモデルが存在する。それがミニ・モークだ。スタイリングからは駆動レイアウトもわかりづらいが、名前からもわかるようにオールドミニのアーキテクチャをベースにしたレジャービークル。
1960年代にはBMCミニがそのバリエーションとして生産していた。ただし、日本で見つかる個体の多くは、1990年代にバイクメーカーのカジバが取得した権利により再生産された1.0リッターエンジンを積み、12インチタイヤを履いたバージョンとなっている。