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軽でキャンプなら「ジムニー」の固定観念は捨てるべき! アウトドアで本当に便利な軽自動車とは

「悪路走破性」の優先順位が低いなら選択肢は相当広がる

 このところ盛り上がっているキャンプ。愛好者の増加に伴い、軽自動車でキャンプへ出かけようと考えている人も増えているようだ。では、キャンプに行くならどんな軽自動車が適しているのだろうか。考えてみよう。

極端な悪路でなければSUVモデルで十分事足りる

 キャンプといえば自然。自然といえば悪路。だからスズキ・ジムニーのような本格的な四輪駆動車をイメージするする人も多いかもしれない。新車では買えないが、三菱「パジェロミニ」や日産「キックス」(2020年にデビューしたコンパクトSUVではなく2008年から2012年にかけて販売していた軽自動車)、そしてダイハツ「テリオスキッド」なども同じ仲間と考えていい。

 確かにそれらは、悪路走破性に優れている。しかし、ウィークポイントもある。それは積載性が高くないことだ。

 キャンプは何かと荷物が増えがち。1人で行くソロキャンパー、もしくはコンパクトにまとめた最小限の荷物だけでキャンプに行ける達人でなければ、ジムニータイプの軽自動車でキャンプへ行くのはオススメできない。悪路走破性の高さは確かに魅力だが、ではそれらのクルマでしかたどり着けない一般的なキャンプ場があるかといえば、そんなシチュエーションは滅多にないだろう。

 おススメは、悪路走破性を高めたクロスオーバーワゴンである。具体的にはスズキ「ハスラー」やダイハツ「タフト」だ。さすがに4人でキャンプに出掛けるのは厳しいものの、室内が広い実用パッケージングだから、後席を格納して荷室を広げた2人乗り状態ならそれなりのキャンプ道具を積載できる。一部仕様を除き、荷室の床や後席背面が撥水の樹脂素材になっているから、汚れに強く、汚れたら水拭きで簡単に掃除できるのも魅力だ。

 そのうえ、悪路走破性も一般的な軽自動車より高い。駆動方式は4WDがベストだが、FFモデルでも高めた最低地上高と径の大きなタイヤによって一般的な軽自動車よりは悪路に強いのが魅力だ。

 荷物を多く積むことを考えれば、動力性能に余裕のあるターボ付きのエンジンを選ぶのがベター。また、タフトは後席を倒すと完全にフラットな荷室なるよう設計されている。その実現のためハイトワゴンでは常識的なスライドやリクライニングまで盛り込まず、床面積を広げるためにリヤドアのアームレストまで組み込まないなどのこだわりが凄い。

 いっぽうで後席の広さや快適性を優先するなら、ハスラーは通常のハイトワゴン同様に後席シートスライドやリクライニングを左右独立で組み込んでいるので安心だ。

収納性を求めるなら「スーパーハイト軽」や「軽1BOX」

 積載性を優先するならホンダ「N-BOX」、ダイハツ「タント」、そして日産「ルークス」や三菱「eKスペース」などスーパーハイトワゴンがいいだろう。ハスラーやタフトよりも室内が広く、後席を倒せば広大な荷物スペースを作り出せる。 積載性では「N-BOX」が優位だが、アウトドアの雰囲気を持ったスズキ「スペーシアギア」や三菱「eKクロススペース」などがキャンプに似合う。

 また、同ジャンルの中で特に背の高いダイハツ「ウェイク」ならさらに荷物が積めるので魅力だ。

 さらなる積載性を求めるなら、軽ワンボックスを選ぶ手もある。スズキ「エブリイワゴン」やダイハツ「アトレーワゴン」なら軽自動車として最大級の室内空間を誇り、後席を倒せば大人が横になって寝転べるほど奥行きのある荷室が用意できる。ここまで広ければ、ファミリーでキャンプへ出かけるのも不可能ではないだろう。

 キャンプへ出かける軽自動車選びのコツ。それは、荷室の広さをどこまで求めるかといっていい。

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