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見逃してはいけないクルマの「悲鳴」! サーキット走行中に行うべき「診断」とは

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

「油温」と同時に重要な「油圧」

 エンジンオイルに関しては油温だけでなく油圧も非常に重要で、車種や使うオイルによって異なるため一概には言えないが、高回転(4000rpm以上)で200kPaを下まわるようであれば、コーナリング中の著しい偏りや劣化などを疑ったほうが良い。いずれにせよ油圧計がないとわからないので、不安なくサーキット走行を楽しみたいなら、水温計と併せて早めの装着をオススメする。油圧は高回転(4000rpm以上)で200kPaを下まわるようであれば要注意

 また油脂類に関していえば、サーキット走行ではデフオイルも意外と高温になりやすく、ひどい場合はLSDを痛めてしまうこともあるので、こちらにも気を配りたい。サーキット走行ではデフオイルも意外と高温になりやすい

 なお水温、油温のどちらに関しても「これ以上はダメ」という数値は、車種やエンジンによって大きく異なるので、チューニングやスポーツ走行を得意とするショップに相談してワーニングの温度を設定したり、必要ならば冷却系のチューニングを行なってほしい。サーキットを本気で走るなら冷却系のチューニングも大事

「タイヤとブレーキ」の温度や摩耗具合

 続いては走行中に残量を確認できないため、フィーリング頼りのタイヤとブレーキについて。タイヤはアンダーステアが強くなったり、リヤが出やすくなったという挙動の変化。今まで出なかった場所でスキール音が鳴るのも、タイヤのグリップが下がった証拠だろう。それまで出なかった場所でスキール音が鳴った時は、タイヤのグリップが下がった証拠かもしれない

 ブレーキは走り始めよりも明らかに効きが悪くなったり、ペダルを奥まで踏み込まないと効かないといった症状が目安だ。どちらも路面温度や車両のコンディション、走り方によって起きるタイミングは大きく変わる。サーキット走行ではブレーキにも大きく負担がかかる

 3周アタックしたら1周はクールダウンするなど、適度にインターバルを設けてクルマの状態を見極め、トラブルを未然に防ぐよう配慮したい。走行中にクルマのコンディションが気になったら、休ませてクーリングさせることも大切

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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