「油温」と同時に重要な「油圧」
エンジンオイルに関しては油温だけでなく油圧も非常に重要で、車種や使うオイルによって異なるため一概には言えないが、高回転(4000rpm以上)で200kPaを下まわるようであれば、コーナリング中の著しい偏りや劣化などを疑ったほうが良い。いずれにせよ油圧計がないとわからないので、不安なくサーキット走行を楽しみたいなら、水温計と併せて早めの装着をオススメする。
また油脂類に関していえば、サーキット走行ではデフオイルも意外と高温になりやすく、ひどい場合はLSDを痛めてしまうこともあるので、こちらにも気を配りたい。
なお水温、油温のどちらに関しても「これ以上はダメ」という数値は、車種やエンジンによって大きく異なるので、チューニングやスポーツ走行を得意とするショップに相談してワーニングの温度を設定したり、必要ならば冷却系のチューニングを行なってほしい。
「タイヤとブレーキ」の温度や摩耗具合
続いては走行中に残量を確認できないため、フィーリング頼りのタイヤとブレーキについて。タイヤはアンダーステアが強くなったり、リヤが出やすくなったという挙動の変化。今まで出なかった場所でスキール音が鳴るのも、タイヤのグリップが下がった証拠だろう。
ブレーキは走り始めよりも明らかに効きが悪くなったり、ペダルを奥まで踏み込まないと効かないといった症状が目安だ。どちらも路面温度や車両のコンディション、走り方によって起きるタイミングは大きく変わる。
3周アタックしたら1周はクールダウンするなど、適度にインターバルを設けてクルマの状態を見極め、トラブルを未然に防ぐよう配慮したい。