手動装置のタイムラグ発生を補うのはドラテク
たしかにこの装置であると、アクセルオフからブレーキ開始まで、若干のタイムラグがあるはずである。タイムアップに不利ではないか? という問いに対しては、うまくこの操作がマイナスにならないような走りをすればよく、ドラテクで補うことができるとしている。タイムについては、2月のタイムアタックで1分51秒80のタイムを記録しているが52秒前半は普通に出せるという。 サーキット走行を行うことを前提にしていることもあって、車内に移乗用のクッションや足を止めるためのベルクロテープなども整然と置かれている。浦野さんは、実際に車両に乗り込むと、まずは車両のフロアにセットしたテープで足のつま先を固定。さらに両大腿部をそれぞれ固定したうえで、さらに念入りに上から両足をベルクロテープで止める。走行中に不意な足の動きを抑制するため、だ。 8J、そして8SのTT S、さらに8SのTT RSと、すでにアウディTTを3台乗り継いでいる。車両が軽く、コントロールしやすいという。攻めてもスピンしづらいことや雨でも安心感のある走りができることも魅力だと語ってくれた。ドラテクを駆使しているからこそたどり着ける安全の境地なのだろうとも思えた。