3)暖まりたいのに焚き火ができない
気温の低い冬キャンプでは、焚き火や薪ストーブで温まりたいのに立ち消えするばかりで薪に火がつかない、なんてことがある。
着火剤などによって薪が熱せられ、分解することで薪に含まれている可燃性ガスが放出される。このガスに引火してはじめて薪の燃焼がはじまるのだが、それには250℃以上の熱が必要だ。気温の高い夏なら着火剤ひとつで十分でも、冬は燃焼に必要な熱をなかなか蓄えられないのが立ち消えする原因。
そこで焚き火台の底に薪を敷いて少しでも放熱を押さえよう。煙突状の火起こし器を使うのもひとつの手段だ。
4)雪や凍った地面でペグが効かない
深く積もった雪は、いつものようにペグを突き刺しても抜けるばかり。反対に雪がなくても、ガチガチに地面が凍っていてテントの付属ペグが入っていかないことが間々ある。手軽に使えると人気のワンポールテントやシェルターなど、非自立型のテントやタープの設営に手こずるのが冬キャンプだ。
雪上での設営ではペグを十字に組んで雪に埋める、レジ袋に雪を詰めて張り綱を結びつけるなどが定石だが、より強固にしようと雪に水をかけて凍らせると撤収時が大変になるのでほどほどに。
雪のない凍った地面では重厚感のあるペグが有効だが、持っていない場合は石や薪など重いものをフル活用するしかない。
5)つま先が冷える・眠れない
防寒ブーツを履いていても、日が暮れるとつま先がジンジン冷える。焚き火に当たろうが手でさすろうが、一度つま先の冷えを感じるともう収まらない。
氷上ワカサギ釣りでは小さな簀子(すのこ)を持って行き、そこに足を乗せて氷からの冷えを防ぐという。キャンプでも同じように薪や簀子に足を乗せておけば、ずいぶん落ち着いて過ごせるようになる。
寝るときも、寝袋の中に薄手のブランケットや湯たんぽを突っ込むことでつま先の冷えが和らぎ、眠りにつきやすい。電源を使えるなら布団乾燥機で眠る前に寝袋を温めておいても良い。雪に濡れた靴の乾燥・温めにも使えるので一度使うとやめられない。