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何百万もかけた自慢の愛車でも「査定」の上乗せなし! 自動車カスタムの「悲しき」現実とは

カスタムをして金銭的に報われることは基本的にない

 せっかくクルマを買った以上は、自分好みにカスタムして、隣の家のクルマとはちょっと違う、自分だけの一台にしたいもの。だが「下取りや買い取りに出す時、カスタムしたクルマでは査定が下がってしまわないだろうか?」「社外品ではなく純正パーツならそれなりに値段がつくかもしれない?」などなど、様々な説が囁かれている。だが実際の所はどうなのだろうか? ディーラー系の中古車販売店に聞いてみた。

 結論から申し上げると「保安基準に適合しており、かつ損傷がなければ、純正であれ社外品であれ、後付けのカスタムパーツはマイナス査定にならないが、かといってプラス査定にもならない」とのこと。なぜならディーラー系中古車販売店に訪れるユーザーはノーマル志向が強く、カスタムされたクルマへのニーズがそれほど大きくないため。

 自社でそのまま直接販売はしにくいが、たとえばオークションに出品すれば、そうしたカスタムカーを得意とする専門店に売却できる可能性が高い。つまりはやはり、カスタムカーは専門店に持ち込んだ方が、オークションに流さず直売できる分だけマージンを削れる余地があるため、高値で買い取ってもらえる可能性が高いだろう。

 だから、安心して思う存分カスタムしてほしい。しかし、どれほどお金と時間をかけてカスタムしたとしても、また純正パーツで揃えたとしても、それが金銭的に報われることは基本的にない。そのことを承知の上でカスタムに臨んだ方が、査定の時にガッカリせずに済むはずだ。

 さて、前述の結論に「保安基準に適合しており、損傷がなければ」という前置きがあることからお察しのことと思われるが、保安基準に適合しないカスタムや、構造変更や記載変更が必要なカスタムであるにも関わらず手続が行われていないものは、全部保安基準に適合する状態に戻さなければならなくなるため、全て要交換のマイナス査定にカウントされる。

 なお、カスタムパーツに損傷があれば、その大きさや内容に応じて減点されるのは、ノーマルの部品と何ら変わらない。ただしホイールは径が大きいほど損傷があった場合の減点が大きく、PP(ポリプロピレン)製以外のバンパーやエアロパーツは小さくともヒビ割れている場合は修理が困難なため要交換扱いとなりやすいので注意が必要だ。

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