着実にパラモトライダーを獲得中
12月21日(月)、自動車学校の休校日を利用して開催となった舞台は神奈川県川崎市にある向ヶ丘自動車学校。いつものボランティアスタッフとは別に、今回は、神奈川県警察本部高速道路交通警察隊の4名とパトカー1台、白バイ2台が参加した。
前回も群馬県警察本部交通部交通機動隊第2小隊特連班の8名がボランティアで参加しているが、今回は公務としての参加となった。
これはSSP側からの知人を介しての相談に応えてくれたもので、当初は公務での予定ではなかったということだが「なかには交通事故で障がいを負ってしまった参加者もいらっしゃいます。その方々が再びバイクに乗りたいという夢の実現への手伝いができる上に、安全運転への警鐘、交通安全の意識向上にも貢献ができます」という高速道路交通警察隊隊長のひと言で公務としての参加につながった。
実は今回の会場の紹介も交通警察隊からなのだという。白バイの訓練などで練習に借りることがあるという自動車教習所とのパイプをつないでくれたことで開催が実ったのだ。また、他にもボッシュからも3名がボランティアで参加するなど、広がりを見せる展開となった。
今回のパラモトライダー体験走行会には、2名の参加者と4名の見学者が来場。参加者は、過去にも参加したことのある2名で、初回から3回参加してきた野口忠さんと前々回に参加した渡邉友章さん。
野口さんは、年前に腰椎の損傷により、下半身の完全麻痺。すでにこのパラモトライダー走行会を重ねてきており、自分ばかり楽しんでは、と参加を控えていたということで、今回久しぶりの参加であった。渡邉さんは、昨夏バイク・ツーリング中の事故で、腰椎の圧迫骨折で車いす生活を強いられており、前々回のサーキットの体験走行会に続いて2回目の参加となった。
渡邉さんは、前回の袖ケ浦フォレストレースウェイの走行会では、なかなかまっすぐ走ることができず、補助輪付き車両での広場での走行練習にとどまっており、大型バイクでのサーキット周回には進めず、悔しい想いをしていた。ということで今回は大型バイクで周回走行へ進む挑戦となった。
ほかにも、前回参加した関口和正さんも同じく車いす生活を余儀なくされている知人を引き連れて会場に訪れ、見学にやってきた。関口さんは「またバイクに乗れたことは、もうただただ気持ちよかった。この場にどうしても友人を連れてきたかったんです。僕が今ここに来る目的は、この素晴らしい活動を広めていくことと、この活動をさせているボランティアスタッフに会う、ことなんです。4輪のレース仲間に声をかけて紹介していますし、この場にはバイクに乗らなくても来ているんです」とこの場の雰囲気を含めて楽しんでいるという。